オランダのWillicroftが大豆を発酵させた植物性バターを発売

植物性の代替チーズで知られるオランダのスタートアップ企業Willicroftが、豆を発酵させた新しいヴィーガンバター「The Original Better」を発表しました。

同社にとって、チーズ以外では初の製品となり、9月に小売り・外食の両方に向けて提供が開始される予定です。

利益のみを追求する段階から脱却


天然素材へのこだわりを貫くWillicroftの植物性バターは、オーストリア産の大豆をベースに、100%天然成分を使用した製法。ほかの植物性バターに比べ、味と粘りはそのままに、飽和脂肪酸の含有量を抑えているのが特徴です。

同社によると、油脂や人工成分から作られるマーガリンとは異なり、従来のバターの味や伸び、調理特性を正確に再現できているとのこと。また、ベースとして豆を使用することで、ほかの代替乳製品に比べてCO₂排出量を5分の1に削減できるといいます。

この発酵バターの開発には2年を要し、綿密な発酵工程の構築に総額35万ユーロ(約5,200万円)を投資。同社が拠点を置く北ホラント州からも助成金の支援を受けています。

創業者のBrad Vanstoneは、利益のみを追求する段階からは脱却したことを強調しており、昨年B Corp認証を取得。米国の非営利団体B Labが運営する、公益性の高い企業に与えられる国際認証で、欧州の植物性チーズのブランドとしては初の取得となりました。

シードラウンドで210万ユーロ(約3億1,300万円)を調達し、代替乳製品を欧州全土へと急速に拡大させています。

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