スペインの植物性代替肉メーカーHeura Foodsが、シリーズBラウンドで約65億円を調達
スペインの植物性代替肉メーカーHeura Foodsが、シリーズBラウンドで4,000万ユーロ(約64億9,000万円)の調達を行ったと発表しました。特許技術のライセンス供与と事業拡大の加速により、黒字化への道を歩んでいます。
2022年を上回る巨額調達に成功
同ラウンドには、植物性食品大手の独Upfield、Unovis Asset Management、European Circular Bioeconomy Fund、Newtree Impactが参加。
2023年以降の植物性食品業界では、日本企業のDAIZ(昨年10月に71億円超を調達)に次いで2番目に大きな資金調達ラウンドとなりました。
Heura Foodsによると、同社とこれらの投資家企業とで、「業界最大規模の」連合を結成。各企業が参加する取締役会の協力のもと、新しい業界標準の設定、さらなるグローバル展開の加速、および他企業と協力した製品開発に取り組んでいくとしています。
同社は2022年にも、2,000万ユーロ(約32億4,000万円)の大規模な資金調達を実施。昨年5月に行われたクラウドファンディングでも260万ユーロ(約4億2,200万円)以上を獲得していました。
技術に裏打ちされたクリーンラベル製品
Heura Foodsは、熱と機械的エネルギーを利用して材料の特性を形成・改変する画期的な加工技術により、添加物に頼らず、味や栄養価に秀でたヴィーガン食品を製造。
また、オリーブオイルをベースにした代替脂肪で、従来の肉よりも飽和脂肪酸を大幅に減らした製法を採用しています。
昨年4月に特許申請を実施し、その5カ月後には、この独自技術を用いて作られた最初の製品となる植物性スライスハムを発表。今後は、この技術をライセンス供与することで収益源とし、事業の拡大を目指します。
すでにスペイン国内ではリーダー企業としての地位を築いており、英国、フランス、イタリアなどの市場にも拡大。現在の製品ラインアップは、鶏肉、牛肉、豚肉、魚など19種類に上り、20カ国・22,000を超える店舗で販売されています。
同社の共同創業者でCEOのMarc Colomaは、主要な差別化要因として「地中海ならではの味、クリーンラベル、そして保存期間の延長や、栄養素密度の向上、人気の製品形態の導入を目指す革新的技術」に言及。
「フードシステムを変革するには、消費者から食品業界へと圧力を移し、健康と持続可能性を譲れないものとして位置付けることが必要だ」とコメントしています。
参考記事:
Heura Raises €40M, Forming Strategic Plant-Based Alliance With Upfield & More
Heura Launches “World’s First” Additive-Free York-Style Plant-Based Ham
Heura Raises €40M Series B as Startup Promises Profitability in Boost to Plant-Based Industry
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