オーツミルクを手掛ける米国のSunOpta、約42億円を投資した工場の拡張で生産量を60%増加

米国のオーツミルクメーカーSunOptaが、カリフォルニア州に構える工場の2,600万ドル(約42億円)を投資した拡張工事が完了したことを発表しました。

年間生産量を60%以上増加


今回の拡張では、生産スペースが約168,000平方フィート(約15,600平方メートル)にまで増加し、17の新規雇用を創出、これにより、SunOptaはオーツミルクの年間生産量を60%以上増加させられる見込みです。

カリフォルニア州に位置するこのオーツ麦抽出施設は5月から稼動しており、独自の酵素処理プロセスで、全粒オーツ麦を液体のオーツ麦ベースへと変換。このベースは、オーツミルクのほか、ヨーグルトやアイスクリームなどの植物性食品の製造に使用されます。

同社は、この原料(液体・乾燥)のB2B供給に加えて、大手ブランドが手掛けるオーツミルクのOEM生産や、米国全土の小売業者向けにプライベートブランド製品の製造・販売も行っています。

代替乳製品を中心に、植物性の事業規模倍増へ


1973年にカナダで創業し、昨年創立50周年を迎えたSunOpta(2003年までの社名はStake Technology)は、当初は家畜飼料用のバイオマス変換に注力していました。その後、戦略的な転換を繰り返し、最終的にGMOフリーの植物性食品業界に進出。

2000〜15年にかけてSimply OrganicPacific Food Processorsなど37件の買収を行って規模を拡大させ、現在では約450SKUを製造しています。

2018年にはオーツミルク市場に参入して、2021年に消費者向けブランドの「SOWN」を発売。昨年2月には、テキサス州に1億2,500万ドル(約202億円)を投じた大型施設をオープンしました。

SunOptaはここ数年、自社の事業において不可欠なものとして植物性ミルクの優先度を特に高めてきています。同社は最新のデータと独自の受注動向から、牛乳より保存の利く植物由来の代替乳製品カテゴリーは、2024年の全チャネルにおいて1桁台半ばの伸びを示すと予測。

同社CEOのJoe Ennenは、昨年『vegconomist』に対し、2025年までに植物性食品事業を2020年比で倍となる10億ドル(約1,610億円)以上に成長させるという目標の達成に近づいていると語っています。

参考記事:
SunOpta ウェブサイト
SunOpta Invests $26M on Expansion of California Facility to Increase Oat Milk Production by 60%
SunOpta Marks 50-Year Milestone in Plant-Based Food Production
SunOpta Opens $125M ‘Mega Facility’ in Texas to Double Plant-Based Milk Business

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