MicroHarvestがドイツ政府から約10億円の助成金を得て、大規模微生物タンパク質工場の設置を計画

ドイツ・ハンブルクを拠点とするバイオマス発酵企業のMicroHarvestが、ザクセン=アンハルト州の工業団地内「Industriepark Leuna」に新たな生産拠点を立ち上げると発表しました。
タンパク質市場のレジリエンス強化に貢献
MicroHarvestは新拠点の立ち上げに向け、ドイツ政府のエネルギー・資源効率化プログラムより546万ユーロ(約9億9,600万円)の助成金を獲得しています。
設置場所の発表にあたって同地で行われたイベントには、現地のパートナー企業や、ドイツ連邦経済・エネルギー省政務次官のGitta Connemann、ザクセン=アンハルト州首相のSven Schulzeをはじめとする政治関係者も出席しました。
計画中の施設は年間15,000トンの生産能力を有し、約2年後の稼働開始を暫定的な目標に設定。世界的なタンパク質需要の増加とサプライチェーンの不安定化に対処し、発酵技術の拡大を通じて欧州におけるタンパク質市場のレジリエンス強化を目指します。
新拠点の立地は、欧州全域の約40カ所に上る候補地を検討した結果、決定されました。MicroHarvestは、「Industriepark Leuna」が地域の原料供給拠点に近いことや、成長中のバイオテクノロジー・エコシステムを提供していることを理由に挙げています。
嗜好性が高く、ペットフードや水産飼料で製品化
MicroHarvestは、24時間という短時間でバイオマス発酵が完結するプロセスを構築。キムチやケフィア、ザワークラウトに存在するのと同じ微生物に、主に糖蜜を中心とした農業や食品加工の副産物を与えて培養します。
生成されたバイオマスは60%以上の完全タンパク質と微量栄養素を含み、高い消化性と、嗜好性を高めるうま味を持っているのが特長。バイオリアクターからバイオマスを回収すると、熱処理と乾燥工程を経てタンパク質原料に加工します。
ペットフード向けに設計された「MPX Care」は、選り好みが激しい小型犬でさえ一貫して好むことが嗜好性試験で示され、58%の犬が「MPX Care」配合のドライフードを通常のフードより優先して選び、摂取量も44%増加しました。
この微生物タンパク質は、過去数年間で複数の製品に採用された実績があり、英国のブランドTHE PACKの腸に優しいドッグフード「Gut Bites」や、ドイツのスタートアップ企業VEGDOGの犬猫用スナックなどで市場化が実現しています。
MicroHarvestはそのほか、初期の開発例として、水産養殖の飼料向けに「MPX Boost」と「HILIX」という2種類の製品も揃えています。
参考記事:
Gitta Connemann besucht Chemiestandort Leuna
MicroHarvest Selects Germany for First Large-Scale Production Plant
German Govt Awards $6.5M to MicroHarvest to Open Large-Scale Microbial Protein Factory
MicroHarvest plants its industrial flag in Leuna with 15,000-ton fermentation facility and €5.46 million federal backing | PPTI News


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