英BSF Enterpriseが、今年2度目となる培養豚ヒレ肉の製造に成功

英国に拠点を置くバイオテクノロジー企業、3D Bio-Tissuesの親会社であるBSF Enterpriseが、2枚の培養豚ヒレ肉の製造に成功したことを発表。先月下旬に開かれた試食イベントで提供されました。

今年1月、世界初の培養豚ヒレ肉製造*1 を成功させた、3D Bio-Tissues。今回はさらに厚みを増すことに成功し、幅5センチ、厚み3センチ、重さ60グラム程度と、2オンスのテンダーロインステーキに近い大きさに仕上がりました。

同時に、長さ約30センチ、直径約1センチの麺状の培養ポークも作製。これには、同社の独自技術を用いて、消費者が調理しやすいスライスされた状態の食肉製品を製造できることを示す狙いがありました。

同社の培養ポークは、3D Bio-Tissuesが特許を持つ血清不使用・アニマルフリーの培地「City-Mix™」を用いて製造。従来主流であった植物由来の足場や結着剤も使わず、生体内の環境を模倣して、細胞の成長を促進します。

イベント参加者に対して、今回製造した培養ポークの生および調理後の状態について聞き取り調査を実施したところ、非常に好評であったといいます。

まず生の状態では従来の肉と見分けがつかないほどで、繊維がはっきりと見えることが確認されました。また、フィレ肉をカットして調理した結果も、全体的な外観、香り、焼け具合・食感といった点で、従来の肉と一致していました。

BSF Enterpriseのマネージングディレクターであり、3D Bio TissuesでもCEOを務めるChe Connonは、「参加者から収集されたデータより、従来の豚肉と同等の品質を示すことができた。実証済みの技術のライセンス供与に向けて、潜在的な顧客と対話を続けるとともに、すでに合意に至っている契約をこれから固めていきたい」と語っています。

*1 https://foodmanagement.today/worlds-first-100-cultivated-meat-steak-is-produced-in-the-uk/

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