独Cultimate Foodsが、肉らしい風味を生み出す培養脂肪の生産拡大に向け約3.9億円を調達

代替プロテイン業界向けに培養脂肪「CultiFat」をB2B供給するドイツのCultimate Foodsが、生産および事業規模の拡大に向け、シードラウンドで230万ユーロ(約3億8,900万円)の資金調達を行ったと発表しました。

風味の鍵となる必須脂肪酸


同ラウンドでリードインベスターを務めたのは、欧州有数のシード投資家であるHigh-Tech Gründerfonds。そのほか、Life Science Valley Wachstumsfondsや、フードテック分野に投資を行うBig Idea Venturesも参加しています。

牛肉と豚肉の脂肪細胞を細胞農業の技術で培養して得られる「CultiFat」は、肉特有の味と香りを生み出す必須脂肪酸を含有。植物性代替肉の味を向上させる、画期的な原料になるといいます。

Cultimate Foodsは試作品として、植物性脂肪と培養脂肪の両方を用いた、ハイブリッドのハンバーグとソーセージを開発。昨年7月に、アクセラレーターのProVeg Incubatorが主催するイベントで披露しました。

欧州での試食には認可が必要なため、参加者が感じられたのは香りのみでしたが、その後食品業界の大手企業と共同で数回にわたる試験生産を実施しています。

共同創業者の一人Eugenia Saguéは、「科学は、食品産業が引き起こす多くの問題に対処する鍵となる。革新的な技術によって、消費者が切望する肉の味を提供すると同時に、非倫理的な集約的畜産をなくし、CO₂排出量を削減することで気候変動に取り組むことができる」と語っています。

参考記事:
Cultimate Foods Secures €2.3M to “Deliver the Meaty Flavors Consumers Crave” Via Cultivated Fats
Berlin-based Cultimate Foods raises €2.3 million to deliver meaty flavors while cutting down on intensive farming | EU-Startups

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