モロッコ最大の農協COPAGが、初の100%国内産代替ミルク「Nabatlé」を発売

モロッコ最大の農業協同組合COPAGが、保有する「Jaouda」ブランドから、初となる100%国内産の代替ミルク製品を発売しました。

「Made in Morocco」の知名度を高める


Jaoudaブランドから発売された植物性ミルクの新製品「Nabatlé」は、オーツ麦、アーモンド、ココナッツの3種類で展開。いずれもカルシウムの含有量を強化しており、グルテン、乳糖、添加糖類、保存料は使用していません。

ベジタリアンおよびヴィーガンの両方に対応し、低カロリーでありながらも健康的な脂肪、必須ビタミン、ミネラルを摂取できるとのこと。

COPAGは、この代替ミルク製品で環境へのコミットメントを示すと同時に、自国の知見を活用して高品質で競争力のある製品を生み出せることを証明し「Made in Morocco」の国際的な知名度を高めたい考え。

発売に合わせて植物性ミルクのメリットを宣伝するキャンペーンを実施し、代替ミルクにまだなじみのないモロッコの人々に、この製品が単なるトレンドではなく、乳製品に代わる真の選択肢となることを示す目的です。

今後の広がりが期待される市場


1987年に39の農業生産者の集まりとして始まったCOPAGは、現在ではモロッコ最大の協同組合に成長。12,000人以上の従業員を擁し、野菜や果物の栽培、酪農、食肉産業にわたる24,000戸の農家を支援しています。

植物性ミルクはモロッコではまだ誕生して間もない市場で、2025年の推定市場規模はわずか712万ドル(約11億円)ながらも、今後数年間は年平均成長率(CAGR)17.84%という大幅な成長が見込まれています。

世界的に見ると、乳糖不耐症や持続可能性の問題などに対する消費者意識の高まりが続いていることから、代替ミルク市場は2032年までに約520億ドル(約8兆円)近い規模になる見通し。

モロッコではヴィーガンに対する認識はまだ低く、対応した製品も高価なものに限られているとはいえ、少なくともほとんどの主要店舗では購入できるようになっている様子*。COPAGのような主要団体が、地域経済を強化しながら環境フットプリントの低減にも注力する姿勢を持っていることは、大きな意味があります。

参考記事:
Jaouda Launches the “First” 100% Moroccan Milk Alternative Brand
Introducing ‘Nabatlé’, Morocco’s First Locally Crafted Plant-Based Milk
COPAG-Jaouda launches “Nabatlé,” Morocco’s first plant-based milk – 7news Morocco
* World Vegan Month: Being plant-based in Morocco – The Vegan Review

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