Eniferがペットフード向けマイコプロテイン「PEKILO Pet」の初の商業規模バッチ生産を完了

フィンランドのバイオマス発酵企業Eniferが、ペットフード用の微生物タンパク質原料「PEKILO Pet」の4トンでの生産を完了。製造業者が製品開発や配合試験を行うための、本格的な量の供給が可能になったと発表しました。

実際の製造条件下での検証段階に移行


あらゆる新規原料の開発において、単にラボスケールの小規模生産で栄養価などのメリットを証明するだけでなく、実際の工場環境でもその性能を発揮できることを示すのは、最も大きな課題の一つ。

ペットフードの製造では、ドライフードの場合は押出成形、ウェットフードの場合はレトルト処理といった工程における原料の挙動を評価するとともに、配合の柔軟性、供給の安定性、そして消費者ニーズへの適合性を評価することが求められます。

Eniferはラボスケールおよびパイロットスケールでの実績を土台に、製造業者の工場における実際の条件下で配合試験を行う新たな段階へと移行を果たしました。

PEKILO Pet」は、糸状菌の一種をバイオマス発酵させて作られる同社の製品群の中でも、とりわけペットフード用途に特化したもの。標準的な保管や取り扱いに適した乾燥原料として提供され、設備の大幅な改修を必要とせず、既存のウェットフード・ドライフードの製造ラインに組み込めるような設計が特長です。

CCO(最高商業責任者)のJeroen Schweitzによると、押出成形とレトルト処理の両方で優れた性能を発揮するのを確認できたとのこと。「栄養価と持続可能性を兼ね備え、要求の厳しい消費者市場において差別化を叶える新しい原料をメーカーに提供できるようになった」とコメントしています。

持続可能な原料の安定供給を実現へ


成長を続ける欧州のペットフード市場では、メーカー各社がより機能的で高付加価値の製品を追い求める動きが加速し、プレミアムブランドとしての地位を支える高タンパク質原料や、低アレルゲン性など特定の栄養ニーズに対応した原料が重要な焦点に。さらには、強靭なサプライチェーンや供給の安定性・一貫性も、配合計画において重要性を増しています。

次世代ペットフード製品を開発する企業にとって、持続可能性に優れた代替プロテインは以前から魅力的な選択肢ではありましたが、その実用可能性は、産業規模での安定した供給と機能性を担保できるかどうかにかかっていました。

Eniferは、こうした商業的な現実をしっかりと捉えた上で、「PEKILO Pet」を未来のソリューションとしてではなく、今すぐにでも使用できる原料として提示。メーカーが本格的な製品開発に着手できるだけの十分な量の提供を実現しています。

小規模なサンプルではなく4トンのバッチを出荷することにより、メーカーは現実的な環境での性能テストを行い、このタンパク質を実際の製品ポートフォリオにどのように適合させられるかの検討が可能に。

乾燥形態であることや、従来どおりの物流・生産インフラで保管と取り扱いに問題がないことも、商業的な妥当性を高める要因となっています。

Eniferは目下、年間最大3,000トンの生産能力を持つ大型工場の建設を進めており、今年稼働を開始する予定。それに先立って米国では暫定的な販売認可を取得し、欧州連合(EU)などの市場でも申請書を提出しています。

参考記事:
Enifer produces first commercial-scale PEKILO Pet mycoprotein batch for pet food trials | PPTI News
Enifer moves PEKILO® into FDA review – Enifer

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