UAEの首都アブダビ、培養肉や精密発酵食品の承認前試食に関するガイドラインを策定

アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビの政府が、新規食品の開発企業がUAE市場での正式な販売認可を取得する前に、管理された条件下で試食や官能評価を行うことを認めるガイドラインを導入しました。

企業は細胞培養や精密発酵によって作られた製品を、開発のより早い段階で試験できるようになります。

国際的な投資家・企業に向けたアピールに


UAEで開催されたイベント「PALT 2026」で発表された本ガイドラインは、アブダビ農業・食品安全庁(ADAFSA)と品質・適合性評議会(ADQCC)、およびアブダビ投資局(ADIO)の協力により策定されたものです。

培養肉や精密発酵食品などの製品を開発する企業にとって、官能検査は重要な要素の一つですが、市場での承認に先立ってこうした評価をどのように実施するかという点は、市場への参入にあたって考慮すべき規制上の課題でした。

「PALT 2026」では、政府関係者、食品企業、投資家、そして代替プロテイン関連のイノベーターが一堂に会し、次世代の食品技術を商業規模に移行させるために必要な条件を検討。

新たなガイドラインの策定により、UAEでの販売に関する正式な認可を取得する前であっても、新規食品の試食や官能評価の実施が可能になりました。

ガイドラインでは、製品の安全性評価、試験所での検査、規制当局による監督、そして試食試験の参加者の保護に関する明確な要件を規定。ADQCCの中央試験所は、検証や技術評価サービスを提供する上で重要な役割を担い、ADAFSAは試験の実施申請を審査して必要な承認を行います。

アブダビ市によると、ガイドラインの策定は、単に科学的・規制上の価値をもたらすだけにとどまりません。国際的な投資家に対してアブダビの魅力を高め、初期段階の研究における規制要件を明確化して規制当局との連携を容易にするほか、フードテック企業がUAEに研究開発拠点を設けるための新たな機会を切り開くものとなります。

新しい発酵施設の立ち上げも計画


アブダビはまた、現在エンジニアリング段階にある、計画中のタンパク質発酵エコシステム「Starfish」に関する最新情報も発表しました。

Al Ghurair Foodsが原料供給パートナーとして新たに加わり、発酵施設向けに地元産のブドウ糖を供給する予定です(供給量や契約条件、施設の想定生産能力などの詳細は未発表)。

原料は発酵施設の運営コストのかなりの部分を占めるため、大規模生産においては安定した地元供給が重要な要素に。今回の提携により、国際的なサプライチェーンに完全に依存するのではなく、国内産の原料を利用できるようになります。

アブダビ投資局はこれまでにも、Vivici、The EVERY Company、New Agrarianといったスタートアップ企業との提携を実施。発酵技術を用いて産業規模で代替プロテインを生産する体制の構築を進めています。

参考記事:
In collaboration with Abu Dhabi Agriculture and Food Safety Authority and Abu Dhabi Investment Office, Abu Dhabi Quality and Conformity Council develops Abu Dhabi Guideline for Tasting and Sensory Evaluation of Novel Foods
Organised by the AgriFood Growth and Water Abundance cluster at Abu Dhabi Investment Office
Abu Dhabi clears path for novel food tastings as AGWA expands fermentation plans | PPTI News

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