オーストリアのRevo Foods、3Dプリントしたホールカットのサーモンフィレをウィーンのスーパーで発売

オーストリアのRevo Foodsが、ウィーンのヴィーガン向けスーパーマーケットBilla Pflanzillaで、ホールカットのサーモンフィレ「THE FILET」を発売しました。3Dプリントした代替肉・シーフードがスーパーの店頭に並ぶのは世界初のことです。

栄養価に優れた代替シーフード製品


この新製品は、マイコプロテインを専門に手掛けるスウェーデン企業Mycorenaとのコラボレーションによるもの。両社は、スウェーデンのイノベーション機関Vinnova、Austrian Research Promotion Agency、EUの資金調達プログラムEurostarsから150万ユーロ(約2億3,600万円)の助成金を受け、昨年提携を発表していました。

糸状菌の菌糸体から作られるマイコプロテインは、英国のQuornブランドによって有名になり、近年急速な拡大を見せています。Future Market Insightsの予測によると、世界のマイコプロテイン市場は2032年に9億7,600万ドル(約1,450億円)に達する見込みです。

Mycorenaのマイコプロテイン「Promyc」をベースに、3Dプリントに適するよう特別な製法を開発。大豆タンパク質、ひまわり油などを配合しているほか、ビタミンB6、B12、E、ナイアシン、葉酸も加えています。

100gあたり9gのタンパク質を含む一方、飽和脂肪酸は1.7gに抑えており、健康に良いのも魅力(従来のサーモンは同18g以上のタンパク質、3.1gの飽和脂肪酸を含有)。EU域内で流通する栄養表示「Nutri-Score(ニュートリスコア)」でも、最高ランクの「A」を獲得しています。

独自技術で3Dプリント食品の大量生産を可能に


新製品ではまた、Revo Foodsが特許を申請中の「3D-MassFormer」技術を初めて採用。この押出成形技術により、繊維状のタンパク質マトリックスに脂肪をシームレスに結合させることが可能になり、従来の魚のフィレに見られるフレーク状でジューシーな繊維を再現することに成功しました。

この技術を活用することで、同社は3Dプリント食品を大量生産できる史上初の連続生産プロセスを開発したと主張しています。

欧州の小売り・外食に同時展開を目指す


Revo Foodsは、2021年に最初の投資ラウンドで150万ユーロ(約2億3,700万円)を調達し、昨年6月にはAustrian Research Promotion Agencyから220万ユーロ(約3億4,700万円)の助成金を獲得。

スモークサーモンやサーモンスプレッドなど、多数の代替シーフード製品を欧州市場に広く投入しており、昨年には英国でも販売を開始しました。

初の3Dプリント製品となる「THE FILET」は、130gで6~7ユーロ(約950〜1,100円)。小売りやオンラインストアでの販売にとどまらず、ウィーンやコペンハーゲンのレストランをはじめとした外食産業にも同時に展開を開始しており、来年には欧州全土で1,500店への導入を目指しています。

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