独MicroHarvestがパイロットプラントを開設、2024年初頭の市場投入を予定

バイオマス発酵によりタンパク質原料を生産するドイツのMicroHarvestが、ポルトガルの首都リスボンに構えた拠点に併設する、最先端のパイロットプラント開設を発表しました。

生産能力拡大により、顧客向けのサンプル生産や試験生産が行え、市場投入を加速させられる見込みです。

24時間以内に高品質のタンパク質原料を生産


2021年にドイツで創業したMicroHarvestは、昨年7月にリスボン事務所を開設したばかりですが、以来チームの人数は倍増。シリーズAラウンドでは850万ユーロ(約13億7,000万円)を調達しており、今後数カ月以内に最初の製品を市場に投入する計画です。

同社は、独自に開発した菌株と、農産物・食品副産物由来の糖類でできた栄養培地を用いて、バイオリアクター内で細菌を増殖。わずか24時間のうちにタンパク質を60%以上含む高品質の原料を生産できるといい、類似技術と比較して高い効率性が魅力です。

同社CTOを務めるLuísa Cruzによると、200平方メートル程度の敷地内でも1日25kgの生産が可能とのこと。従来の方法と比較して資源消費を大幅に削減できる可能性を秘めており、ヒトの食品にとどまらず、飼料やペットフードなど幅広い分野に適用できます。

この革新的なバイオマス発酵技術は、今年度の「Bloomberg NEF Pioneers Award」を受賞し、すでに大きな注目を集めています。

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