ニュージーランドのEatKindaが、世界初のカリフラワーアイスクリームの小売り販売を開始
カリフラワーをベースにした植物性アイスクリームのメーカーEatKindaが、スーパーマーケットへの進出を発表しました。ニュージーランド全土の、90を超えるWoolworthsの店舗で販売されます。
廃棄予定のカリフラワーをアップサイクル
Woolworthsはニュージーランドで2番目に大きなスーパーマーケットグループで、Countdown、SuperValu、FreshChoiceといったチェーン店を所有している企業です。
このたび発売されるEatKindaの植物性アイスクリームは、見た目が悪いために廃棄予定となっていたカリフラワーをアップサイクルして作られたもの。
ココナッツオイルやエンドウ豆タンパク質、ひよこ豆パウダーなどの原料と組み合わせて、リッチでクリーミーなテクスチャーに仕上げており、ストロベリー、チョコレート、ミントチョコの3種類のフレーバーを展開しています。
米Grounded FoodsやカナダのWholly Veggieは、植物性チーズにカリフラワーを使用していますが、アイスクリームのベースに用いた製品は世界初。
大豆やナッツ類、遺伝子組み換え作物を使用していないほか、プラスチックフリーで家庭で堆肥化が可能な容器が特徴で、こちらもニュージーランドのアイスクリームブランドとしては初の試みだといいます。
美味しさと持続可能性で一定の評価
EatKindaは、共同創業者のJenni Mathesonが、カリフラワーをベースにヴィーガン向けのチーズケーキを作ろうとしたことから生まれたブランド。
チーズケーキのレシピでは上手くいかなかったものの、Mathesonはそこから軌道修正し、乳製品フリーのアイスクリームに変身させることに成功しました。
スタートアップ企業のイノベーションを促進するStartup Taranaki(現:Doso)でこのアイデアを売り込んだところ、当時マッセー大学で食品技術を専攻する学生だったMrinali Kumarの目に留まり、彼女はその後、共同創業者兼CEOとして同社に加わることとなります。
EatKindaは先日、同大学が主催し、食品・飲料業界における卓越性、革新性、持続可能性を評価する「2023 New Zealand Food Awards」で、2つの賞を同時受賞。
カリフラワーアイスクリームは、今年初めにニュージーランドのチェーン店Hell Pizzaでも発売されました。ブラインドテストでは、美味しさについて乳製品のアイスクリームと同等の評価を得たといいます。
同社のウェブサイトでは、「肉と乳製品を多量に消費する食生活は持続可能なものではなく、何かをあきらめなければならない。EatKindaは、誰も損をせず全員に食を提供する新しい方法だ」と記されています。
参考記事:Innovative Cauliflower Icecream Wins Big at 2023 NZ Food Awards
この記事へのコメントはありません。