イスラエルの微細藻類スタートアップBrevelが、シードエクステンションラウンドで約7.5億円を調達

微細藻類タンパク質を開発するイスラエルのBrevelが、シードエクステンションラウンドで500万ドル(約7億5,200万円)超を調達。微細藻類タンパク質の食品・飲料用途での商業化を加速させる狙いです。
成長に伴い投資家からの再投資を獲得
今回の資金調達は、2023年7月にクローズしたシードラウンドで投資家に付与されていた新株予約権の行使によるものです。
追加出資を決定した著名な投資家には、シードラウンドを主導したNevaTeam Partners、Siddhi Capital、欧州連合ののEIC Fund、Good Protein Fund、The Food Tech Lab、PVS Investmentsなど。
シード資金の調達総額を2,500万ドル(約37億6,000万円)まで伸ばし、さらに複数の新規投資家が同じ条件で参加しました。
Brevelは将来の生産ライン導入を見据えてメーカーと提携し、大規模生産に備えて顧客と追加のオフテイク契約を結ぶ予定です。
同社は光と発酵を組み合わせ、暗い環境で行わなければならなかった従来の発酵の限界を克服する独自の技術を開発。遺伝子組み換えは行わずに、屋内のバイオリアクターで栄養豊富な微細藻類を生産しています。
CEOのYonatan Golanは、「前回のラウンド後に目覚ましい進歩を実現したことで、投資家からの再投資を引き出せた」とコメント。「当社のビジョンは、手頃な価格でニュートラルな風味と機能性を持った微細藻類タンパク質を世界規模で開発し、カーボンフットプリントを最小限に抑えること。人々にとっても、当社の顧客にとっても、そして地球にとっても良いことをしたい」と語っています。
副産物で収益創出を狙う
Brevelが推し進めているのは、微細藻類タンパク質のほかに、強力な乳化特性を持った機能性オイル、サプリメントの原料となる抗酸化物質、食品用途の水溶性繊維など、価値ある副産物を活用すること。これらの副産物で収益を生み、分離タンパク質の価格低下につなげる狙いです。
同社は昨年、同種のものの中では初めてとされる商業生産プラントを開設し、5,000リットルまでのスケールアップに成功。主に代替乳製品の原料となる微細藻類タンパク質濃縮物(60~70%)を数百トン規模で生産する体制を整えました。
今年初めには、イスラエル最大の飲料メーカーThe Central Bottling Company(CBC Group)との間で、共同開発と商業化に関する10年間の契約を結んでいます。
参考記事:
Brevel Expands Seed Round to $25M to Accelerate Commercialization of Microalgae Proteins
Brevel secures $25m in seed round expansion to advance microalgae protein production | The Cell Base
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