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フィンランド・VTTが植物由来原料プロジェクトを完了、副産物からの価値創出に重点を置いた成果を報告

VTTフィンランド技術研究センター(VTT Technical Research Centre of Finland)が、食品・原料企業7社と共同で実施してきた3カ年のイノベーション・プロジェクト「RETHINK」の完了を報告しました。

その成果として、オーツ麦由来のβ-グルカンを濃縮する特許取得済みの手法や、豆類原料特有のオフフレーバー(不快な臭み)を抑制しつつタンパク質を分離する新たな前処理工程が示されています。

炭水化物を含む副産物の活用を提言


Business Finlandから300万ユーロ(約5億3,200万円)の資金提供を受けた本プロジェクトは、Anora、Apetit、Fazer、Helsingin Mylly、Raisio、Valio、Viking Maltといったパートナー企業と共に、5つのプロジェクトを並行展開しました。

プロジェクトの主要な結論は、VTTが今年6月に発表したホワイトペーパーでの主張のとおりで、タンパク質の抽出のみに特化したビジネスモデルでは、原材料が持つ価値の大部分が未活用のまま残されてしまうという点です。

例えば、代替肉用にエンドウ豆を加工してタンパク質を得る場合、炭水化物を多く含む副産物は、本来の価値を大きく下回る価格で家畜の飼料に回されることが少なくありません。

VTTで本プロジェクトを主導したEmilia Nordlundは、「炭水化物を多く含む画分は原材料の大部分を占めることが多いため、その高付加価値な用途を見出すのは極めて重要だ。化粧品分野など、食品以外に考えられる用途も大胆に模索すべきだろう」と述べています。

Nordlundはまた、事業の規模拡大を成功させるには、農家、原料メーカー、食品企業、投資家、政策立案者が協力して、供給リスクを低減する共通の慣行に取り組む必要があると指摘しました。その際、原材料の調達、品質、加工、そして商業的な流通経路を、個別の段階としてではなく統合的に計画することが求められるとしています。

3カ年プロジェクトの成果


「RETHINK」プロジェクトからは、オーツ麦由来の食物繊維であるβ-グルカンを濃縮・利用する、新たな手法が生まれています。この発明により、液体製品に食物繊維を添加しても繊維の特性が損なわれず、かつペースト状にならずに注げる状態を維持することが可能になりました。

また、タンパク質を分離するための独自の前処理工程の開発も実現しました。これは、豆類特有の青臭さや苦味といった、マメ科植物に由来するタンパク質の広範な採用を妨げてきた要因に対処する技術です。

さらに企業間連携の成果として、Viking MaltとValioが共同開発した「発芽ソラマメタンパク質顆粒」が誕生。この原料は、植物性代替肉やハイブリッド肉(植物性原料と動物性原料を組み合わせた製品)への利用を想定したものです。Valioは昨年、Raisioの植物性タンパク質事業とブランドを買収しており、本件では商業化を担いました。

「我々の協力関係は、フィンランドの持つ専門知識とベストプラクティスを生かし、国産の植物由来原料の価値を最大化するという共通の目標に基づいている。Viking Maltの発芽に関する知見と、Valioの事業化ノウハウの組み合わせにより、全く新しいタイプの食品を生み出すことができた」と両社は述べています。

本プロジェクトの一環としては、VTTのスピンオフ企業であるHappy Plant Proteinが保有する技術の商用化に向けた取り組みも進展しました。同社の技術は、タンパク質と炭水化物を分離しながら、タンパク質を組織化する工程を単一のステップで行うもの。現在、ラトビアとオランダで生産プロジェクトに採用されており、産業規模への拡大が進められています。

参考記事:
New solutions and innovations from VTT | VTT News
VTT Closes €3M Plant Ingredient Project With Oat Fibre Patent and Legume Flavour Treatment
VTT project targets the missing value in plant protein production | PPTI News

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