Clever Carnivoreがカリフォルニアで培養ポークの試食イベントを開催

米国の培養肉メーカーClever Carnivoreが、カリフォルニア州の2つの都市、パロアルトとサンフランシスコで製品の試食イベントを開催しました。

培養細胞を10%含んだハイブリッドソーセージを披露


シカゴを拠点とするClever Carnivoreが西海岸で初めて開催した試食イベントには、投資家、シェフ、食品業界の関係者らが詰めかけ、10%の培養ブタ細胞と植物由来原料を組み合わせた、ハイブリッドのブラートヴルスト(ドイツ名物のソーセージ)が披露されました。

ゲストは製品の味と、同社のスケーラブルでモジュール化された生産プロセスにより実現された低コストに感銘を受けたとのこと。

共同創業者でCEOのVirginia Rangosが『Green Queen』に語ったところでは、従来の食肉を支持する人たちとも話をする機会があり、「彼らは初め、私たちの製品を『嫌いになりたい』と率直に語ったが、なじみのソーセージと同じように調理され、同じような味がする製品を前にするとすぐに興味を示した」といいます。

また、味に加えて、ホルモン剤や抗生物質、遺伝子組み換え作物を使用しない、国内生産によるサプライチェーンが確保されている、従来の食肉が不足し価格が高騰する中、商品を店頭に並べる選択肢を広げられるといった価値提案も高く評価された様子です。

新工場と認可取得に向けて資金調達を進める


Clever Carnivoreは2023年、事業規模拡大のためシードラウンドで700万ドル(約10億3,000万円)調達。現在、4万リットルの生産能力を持つ新工場の建設を目指して、さらなる資金調達を行っている最中です。

今年6月には、国内で2回の試食イベントを実施したのに続き、培地コストをパイロットスケールで1リットルあたり0.07ドル(約10円)という、業界をリードする水準にまで低下させることに成功したと発表

また、ブタ細胞の倍加時間を14時間に短縮し、デモ施設が稼働を開始した初年度に黒字化できるような安価なバイオリアクターを設計しました。

米国食品医薬品局(FDA)からの認可取得にも焦点を当てており、早ければ2026年夏にも市場に投入できる可能性があると見込んでいます。

参考記事:
Clever Carnivore Hosts Cultivated Meat Tastings in California
Clever Carnivore Gives California A Taste of Its Lab-Grown Pork

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