麹菌で加工肉を作る米Prime Rootsが、シリーズBラウンドで約40億円を調達

麹菌を使って加工肉製品を製造する米Prime Rootsが、シリーズBラウンドで3,000万ドル(約39億9,000万円)を調達。これまでの累計調達額は5,000万ドル(約66億5,000万円)に達したと発表しました。

植物性食品の市場が停滞する中、True Ventures、Pangaea Venturesほか多数からの投資を集めています。

デリカテッセンの売り上げは順調に推移


独自の革新的な発酵技術や食品科学の知見を有する、Prime Roots。麹菌による伝統的な発酵をベースに、細部に至るまで動物肉と変わらない食感とうま味を持った加工肉の製造に取り組む、最初にして唯一の企業です。

消費者が代替肉に求める香ばしさや味わい、食感を再現するため著名なシェフを呼び込み、ターキー、ハム、ベーコン、サラミといった人気商品を開発。

栄養面においても、硝酸塩、防腐剤、コレステロールを含まず、ナトリウムの含有量も主要ブランドの製品に比べて抑えています。防腐剤不使用にもかかわらず長い賞味期限を実現し、アレルギーに配慮して大豆と小麦も不使用とのこと。

食肉需要を持続的に満たすというミッションのもと、従来の肉の生産では何年も要するのに対し、同社の加工肉製造に必要な期間はわずか3~5日。温室効果ガス排出量と土地の使用量を抑えることができ、味・健康・持続可能性を兼ね備えた製品となっています。

また、消費者が納得していることを示すデータも。小売店によると、同社の加工肉は昼食前の時間帯に売り切れてしまうのが通常で、売上高は他の植物性代替肉の5〜10倍で推移しているといいます。

毎日3億個以上のサンドイッチが消費される米国において、デリカテッセンの市場は巨大であり、急速な成長を続けています。Prime Rootsの製品は現在、主にサンフランシスコ・ベイエリアで販売されていますが、今回の調達を受け、未開拓のデリカテッセンやレストランへと販路を広げる考えです。

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