Switch Foodsの植物性チキン、UAEの健康食ブームに乗りファストカジュアルチェーンでの取り扱いが開始

レバノンのファストカジュアルチェーンMalak Al Tawoukが、植物性代替肉メーカーのSwitch Foodsと提携し、アラブ首長国連邦(UAE)の店舗での提供メニューにヴィーガンチキンを投入しました。

ヴィーガン食人気の高まりが顕著なUAE


30年の歴史を持ち世界各地に数十店舗を展開するMalak Al Tawoukは、これまでにもシャワルマやメキシカンチキンサラダなどのメニューに、エンドウ豆タンパク質をベースにした繊維質豊富な代替肉を使用。

このたび、健康に配慮した食品が売り上げの約半分を占めているというUAEの全7店舗で、同国に拠点を置くSwitch Foodsの植物性代替肉を新たに採用しました。

鶏肉はGCCでは最も消費量が多く、一人あたり消費量はUAEが最多(世界平均の約2倍)。米国農務省(USDA)の予測では、人口増加、個人消費の増加、観光セクターの繁栄により、今年同国における鶏肉消費量は6%、生産量は17%増加するとされています。

その一方で、UAEでは人々のヴィーガン食品への意欲も高まっており、4人に1人以上(27%)が、植物性食品に割高な料金を支払っても構わないと回答。しかしながら、40%近くが植物由来のローカル料理の選択肢を見つけるのは難しいと答え、GCC全体でいうとこの割合は60%に上ります。

Yummy Junctionの共同創業者で代表のMahmoud Harb(UAEでMalak Al Tawoukのフランチャイズ店オーナーを務める)は、「健康志向であれ、環境への配慮であれ、あるいは単に肉の消費量を減らしたいという願望であれ、若い世代を筆頭により多くの人々がフレキシタリアン的なライフスタイルに傾いている」と指摘しています。

小売り・外食の両部門で成長


首都アブダビの20,000平方フィート(約1,900平方メートル)の工場で生産されるSwitch Foodsのヴィーガンチキンは、UAEのMalak Al Tawouk店舗で購入できるほか、Talabat、Careem、Deliverooなどのデリバリープラットフォームでも取り扱いがあります。

Switch Foodsの最初の売り上げの大半は小売り部門によるものでしたが、その後外食部門で大きく成長を遂げ、現在ではヒルトンやマリオットなどのホテル、エミレーツ航空の機内食メニューにも採用されています。業績は右肩上がりで、昨年は1,000万ディルハム(約4億円)の収益が見込まれていました。

創業者でCEOのEdward Hamodによると、同社の目標は「素晴らしい植物ベースの食事を、身近で地域の食文化に根ざしたものにする」こと。

同国の食事客を対象にした調査3分の2が持続可能性を重要視しており、さらに多くの人々(73%)が地元の旬の食材を重視しているという結果からも、気候変動に配慮した鶏肉代替品の国内メーカーと手を組むことは、Malak Al Tawoukにとって得策と考えられます。

参考記事:
Switch Foods | LinkedIn
Malak Al Tawouk launches all new plant-based chicken range with switch foods – Arabian Business: Latest News on the Middle East, Real Estate, Finance, and More
Malak Al Tawouk Taps UAE’s Healthy Food Boom with Plant-Based Chicken Launch

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