Kyndaがドイツに大規模発酵施設を開設、食品廃棄物を活用した菌糸体タンパク質の増産へ

発酵ベースのタンパク質生産を専門とするドイツのフードテック企業Kyndaが、本社を置くドイツ北西部のニーダーザクセン州イェルムストルフに新たな研究・生産施設を開設しました。

食品加工で出た副産物を餌に菌糸体を育て、代替タンパク源として利用可能な原料へと転換する目的です。

40,000リットルの発酵能力を構築


新施設の720平方メートルの敷地内には、プロセスと基質の最適化に特化した研究開発スペースに加えて、40,000リットルの発酵能力を有する生産エリアを設置。このスケールアップにより、顧客の施設において年間最大25,000トン菌糸体を分散生産するだけのスターターカルチャーの開発が可能となります。

開所式にはニーダーザクセン州の食料・農業・消費者保護大臣、Miriam Staudte(同盟90/緑の党)のほか、食品業界を代表する面々が出席しました。

Kyndaは自社の役割を、プロセス設計、制御、技術の実装、菌糸体の収穫に至るまで一貫した支援を提供するサービスプロバイダーと定義しており、現在、ドイツ内外の欧州メーカーが、それぞれの施設での適用に向けた技術の評価を行っている様子です。

式の挨拶でStaudteは、「発酵は人類最古の文化的技術の一つであると同時に、増加する世界人口に安全で手頃な価格の食料を持続的に供給する方法に対する、最新の解決策の一つだ」とコメント。

「Kyndaは食品向けのバイオマス発酵技術において欧州トップクラスのリーダー企業」と述べ、同分野が地域の経済成長を牽引する可能性を秘めた分野であることを強調しました。

EUだけで年間1億トンに近い未利用の副産物を活用


Kyndaの発酵プロセスでは、植物性タンパク質の加工や、大豆・オーツ麦飲料、乳製品、砂糖、デンプン製造から生じる副産物を、菌糸体の栄養源にアップサイクルして活用。

こうした副産物は栄養豊富な成分を含むにもかかわらず、欧州連合(EU)域内だけでも年間9,000万トンを超える量が未利用のまま残されているといいます。

同社の強みはまた、業界標準で7~10日かかる菌株の増殖をわずか48時間で行えるという、効率性の高い技術。例えば、1万リットルのバイオリアクターが1基あれば、2日間でニワトリ380羽分に相当する肉を生産することが可能です。

共同創業者でCOOのFranziskus Schnabelは、「当社は真のインパクトを実現するため、業界内で技術の共有を図っている。ニッチ市場のみにサービスを提供するのではなく、企業が既存施設内で直接より多くの価値を創出し効率を向上させられるようにしたい」とコメントしました。

参考記事:Kynda Opens Industrial Fermentation Site to Scale Protein from Food Sidestreams

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