チェコの培養肉企業Meweryが1リットルあたり300gのバイオマス収量を記録し、業界最高水準に到達

チェコの培養肉スタートアップMeweryが、培養肉分野で最高水準の収量密度を達成したと報道されました。バイオリアクター1基あたりの生産性が向上したことで、最終製品のコスト面で大幅な改善が見込めます。
効率的な「共培養」で低コスト化
Meweryは、最新の成果として1リットルあたり300gのバイオマス収量を記録し、これは培養肉業界で報告されている中でも最高水準。
培養タンク内の空間と、培地などの投入資源を効率的に利用できていることを示す重要な指標でマイルストーンを達成し、培養豚肉の開発をパイロット段階から工業規模での実用化へと大きく前進させました。
2020年創業の同社は、微細藻類と哺乳類の細胞を制御されたバイオリアクター内で「共培養」するプロセスを開発して、細胞増殖効率の向上と生産コストの削減を実現しました。
2024年には安定した細胞株を樹立し、複数の非遺伝子組み換え豚細胞を含む細胞バンクを拡充。以来、チェコ国内のメンデル大学にある自社施設でパイロットプラントを稼働させ、200リットルのバイオリアクターを用いて技術のスケールアップに取り組んでいます。
昨年、同社の培養肉1kgあたりのコストは数十ユーロでしたが、投入資源の継続的な最適化により同10ユーロ(約1,840円)を下回れる可能性があると示唆されていました。最新の成果では、培養豚肉のコスト削減を大きく進められるものとみられています。
シードラウンドの資金調達も残り半分に
Meweryはまた、培養肉の大規模生産システムに関して豊富な知見を有するMoria Shimoniを、新CTO(最高技術責任者)に招きました。Shimoniは、昨年倒産したイスラエルのスタートアップ企業Believer Meatsで業界最大規模の施設を設計したほか、複数の動物種に対応したプラットフォームの開発や、規制当局の認可取得にも携わってきた人物です。
現在、Meweryは次の開発段階への移行を目指しており、大規模生産における技術の検証や、欧州企業とのパートナーシップ構築、市場参入に向けた規制当局への申請準備を進めています。
これらの取り組みを支援するため、目下シードラウンドの資金調達を実施中。その一環でVesna VCを新たな出資者に迎え入れ、数百万ユーロの投資を受けました。ラウンド全体で700万ユーロ(約12億9,000万円)の確保に向けた追加交渉を進めており、2026年第3四半期までに完了させられる見込みです。
規制認可については、制度の明瞭さと培養肉に対する一定の認知度を理由に、シンガポールを初期のターゲットに設定。長期的には、欧州連合(EU)、英国、そして米国市場への進出も視野に入れているといい、4つの市場すべてで並行して準備を進め、2027年末までに申請を提出する計画です。
参考記事:
Mewery Hits Cultivated Pork Yield Milestone Amid $8M Funding Drive
Mewery appoints former Believer Meats CTO Moria Shimoni as 300 g/L breakthrough bolsters scale-up plans | PPTI News
Mewery appoints Believer Meats veteran as CTO, reports 300 g/L biomass yield | Newswire | Protein Report


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