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キャロブを原料に代替チョコレートを生産するイタリアのForeverlandが、シードラウンドで約5.5億円を調達

カカオフリーのチョコレートを生産するイタリアのForeverlandが、シードラウンドで340万ユーロ(約5億5,500万円)の調達を行ったと発表しました。

キャロブを原料に用いた代替チョコレート「Choruba」の初の生産拠点開設を計画しています。

地中海で採れるキャロブを原料に使用


同ラウンドには、Grey Silo Ventures、Eatable Adventures、Kost Capital 2100 Ventures、Newland Syndicate、Moonstoneなどが参加しました。

持続可能性に配慮したカカオフリーチョコレートのメーカーが増えつつある中、昨年設立されたForeverland。「Choruba」ブランド(旧称:Freecao)で展開される製品は、キャロブ(イナゴマメ)と穀物をベースに、砂糖と植物性油脂をブレンドした製法が特徴です。

イタリア国内での複数の賞に加えて、今年6月にスイス・ローザンヌで開催されたHackSummit内のイベント、第1回「FoodTech World Cup」では優勝を勝ち取りました。

これまでは共同製造業者のネットワークを通じて製造した製品を小ロットでリリースしてきましたが、今回得た資金により、初の自社工場を来年1月に開設できる見込み。

新工場は、キャロブの木が豊富に自生するイタリア南部のプーリア州に位置し、当初の年間生産能力は1,000トンとなる予定です。

廃棄されていた果肉をアップサイクル


Foreverlandは、Chorubaの環境便益を実証するため、初期のライフサイクルアセスメントを実施。その結果、従来のチョコレート生産と比較して水の消費量を90%、排出量を80%削減できることが明らかになりました。

同社はまた、食品廃棄というもう一つの大きな問題にも取り組んでいます。現在、キャロブの種がローカストビーンガム(増粘安定剤)として使われている一方、果肉の90%は廃棄されているといいます。

この副産物に目をつけた同社は、代替チョコレートへのアップサイクルを成功させました。Chorubaを主原料とした最初の製品は同じイタリア企業との提携によるアーモンドスナックで、12月の発売を予定。その後さらなる展開を見込んで、すでにいくつかのメーカーと提携を結んでいる様子です。

代替チョコレート開発のスタートアップ企業は急速に台頭しており、2月にはPlanet A Foods1,540万ドル(約22億9,000万円)、5月にはVoyage Foods5,200万ドル(約77億3,000万円)を調達。

違ったアプローチで細胞培養チョコレートの開発を進めるKokomodoは、6月に75万ドル(約1億1,200万円)の調達に伴いステルスモードから脱却しています。

参考記事:
Choruba & the Chocolate Factory: Italy’s Foreverland Bites Into €3.4M for New Cocoa-Free Chocolate Products
Take Me to Foreverland: Q&A with Italy’s New Cocoa-Free Chocolate Maker

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