培養肉に対する信頼を築くには標準化が必須 —BSIレポート

培養肉市場のプレーヤーは依然として、欧州、米国、アジアの少数のスタートアップ企業に限られています。培養肉がスーパーマーケットで販売されるようになるまでには、企業が乗り越えなければならない技術上・規制上の課題がいくつもあり、これが多くの企業の参入を阻んでいる状況といえます。

英国規格協会(British Standards Institution、以下BSI)は、『The Future of Sustainable Alternative Proteins: Cultivated Meats』と題したレポートを発表。培養肉に対する信頼を築くには標準化が必須との見解を示しました。

標準化の果たす役割


バイオテクノロジーが急速な発展を見せる中、品質の確保と技術の互換性、相互運用性、安全性を保つ役割を担うのが「標準化」。BSIのレポートでは、共通規格の制定がいかに細胞農業界の成長・発展を促進し、商業面・環境面での目標達成を助けるかが調査されました。

BSIのSara Waltonは、培養肉の未来のために不可欠な法律と規格の整備においては、実験室での条件に関してすでに高度な規制に縛られている、医薬品・化粧品業界から学べることが多いといいます。

「同様に厳しい規格基準が、培養肉に対する消費者の信頼を築く上で鍵となります。ただし、規制当局の問題は、業界全体がどこに向かっているのか予測できなければ、規格を作ることが難しい点です。また企業としては、業界、研究機関、その他の主要な関係者によって、専門家のコンセンサスに基づいた規格基準が設計され、将来的に適切な枠組みが作られるという確信がなければ、投資を呼び込むのに苦労することになるでしょう」

培養肉には明るい未来が


同レポートでは他にも、業界における主要な課題を取り上げているほか、昨年開かれた会合(MultusIvy Farm、Innovate UK、CPI Biologicsといった企業の関係者らが参加)から得られた知見が要約して紹介されています。

培養肉を始めとした代替プロテインが今後広く普及するかどうかはまだ不透明ですが、与えられる情報の量が、培養肉に対する人々の考えを左右する可能性を示した研究も。共通規格をもとに情報の正確性・透明性を高めることで、より強く消費者に訴えることができるでしょう。これまで培養技術の開発が行われてきた実験室から、市場に出ていくための助走が必要です。

Sara Waltonは言います。「BSIでは、イノベーションと将来的なスケールアップを可能にする規格の開発を支援し、そのプロセスに関する情報の普及を助けて投資家を安心させることで、規制作りの動きをサポート・補完することができます」

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