アジア進出を狙うSteakholder Foods、台湾企業Vegefarmへの3Dプリンター販売契約を締結
イスラエルのフードテック企業Steakholder Foodsが、台湾の食品大手Vegefarmとの間で、3Dフードプリンター「MX200」と付随する原材料の販売に関する覚書(MOU)を締結したと発表しました。
革新的な植物由来製品に対する需要の高まりに合わせ、アジア市場への進出を見越した大きな一歩となります。
台湾向けに適合させた製品の展開へ
MOUに基づき、Steakholder FoodsはVegefarmに、溶融ペースト積層(FPL)技術を搭載した「MX200」プリンターと、高品質な代替肉の原料として設計された植物由来のプレミックスを提供する予定です。
今後の展開に向けては、台湾工業技術研究院(ITRI)が、Steakholder Foodsの製品である植物由来の3Dプリント霜降りビーフステーキを台湾市場向けに適合させる際のサポートを実施。
70年以上の歴史を持ち、ベジタリアン向け冷凍食品のトップメーカーとして300種類以上の製品を揃えるVegefarmが製造と流通を管理し、確立された市場でのプレゼンスを生かして販売を促進します。
初の受注を経て、国外進出を加速
2019年に設立されたSteakholder Foodsは、代替肉やシーフードを製造する3Dフードプリンターの開発・販売に特化。ビーフステーキ、白身魚、エビ、ウナギなどの複雑な食感を再現した代替プロテイン製品を生み出してきました。
並行して3Dバイオプリンティング技術の開発も進めており、培養細胞を植物由来の原料に統合させたハイブリッド製品の可能性を模索しています。
2024年、同社はイスラエルの食品企業Bondor FoodsとWyler Farmから、立て続けに受注を発表。代替肉および代替魚製品を供給し、創業後初となる売り上げを計上しました。
外国への進出にも積極的で、近隣のGCC(湾岸協力会議)の政府機関との間で戦略的提携に関する覚書を締結。米国でも原料すべてがGRAS(Generally Recognized as Safe)に適合していることを確認済みで、他企業との提携を模索しています。
参考記事:
Steakholder Foods Expands Premix Revenue with Wyler Farm Purchase Order | Press Release
Steakholder Foods® Receives First Purchase Order Under New Sales Agreement with Bondor Foods
Brining innovation to the U.S. with 3D-Printed Plant-Based Delicacies | Steakholder Foods
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