Revo Foodsが3Dプリントしたヴィーガンタラを発売、サーモン、タコに続き製品化

オーストリアの植物性食品メーカーRevo Foodsが、ギンダラ(black cod)に代わるヴィーガン食材「EL BLANCO」を発表しました。
減少が危惧される魚種の持続可能な代替品

Revo Foodsが開発した最新の魚フィレは、マイコプロテイン、微細藻類オイル、3D押出技術を組み合わせて、本物そっくりの見た目と食感を実現した製品。
タンパク質のマトリックスに脂肪を組み込むことで、ギンダラに特有のフレーク状の食感が得られ、微細藻類オイルに由来するオメガ3脂肪酸を豊富に含んだエマルジョンが調理中にゆっくりと溶け、バターのような風味を生み出します。
ギンダラは、世界自然保護基金(WWF)が乱獲の「明らかな兆候」を示していると指摘するなど、減少が危惧されている魚種。Revo Foodsは、菌類の発酵によって作られるタンパク質マイコプロテインを主原料に、代替品を開発しました。
漁業や養殖の必要がなく持続可能なマイコプロテインは、完全なアミノ酸プロファイルを備えた栄養面の利点に加え、生産においては5時間ごとにバイオマスを倍増させることができるという効率性が魅力です。
同社の3D押出技術を採用した「Taste Factory」では、毎月数トンのヴィーガンタラを生産可能。今月25日から、オーストリアとドイツのスーパーマーケットで販売され、続けてさらなる新商品の発売も予定されています。
植物性サーモンには新バージョンも登場
Revo Foodsは、2023年9月に最初の製品としてホールカットの植物性サーモン「THE FILET」を発売しました。
EU域内で流通する栄養表示「Nutri-Score(ニュートリスコア)」で最高ランクの「A」を獲得したこの製品は、EDEKA、REWE、BILLAなどのスーパーで展開され、オンラインでは欧州全土で入手可能。風味の異なるタイプや、薄切りのバージョンなども新たに加わっています。
昨年には、ヴィーガンタコ「THE KRAKEN」の限定発売を実施。10月には、3Dプリント食品に特化した世界最大の工場「Taste Factory」を開設しました。
また、ベルギーの精密発酵企業Paleoとの提携を発表し、欧州連合(EU)が資金を提供するプロジェクトの一環として、アニマルフリーのヘムタンパク質を用いた代替サーモンの開発を進めています。
参考記事:
Revo Foods Just Introduced The ‘First-Ever’ Vegan Black Cod Alternative
Revo Foods releases EL BLANCO, a fungi-based black cod alternative using 3D extrusion | PPTI News
Revo Foods Unveils EL BLANCO: A Mycoprotein-Based Cod Alternative – 3D Printing Industry
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