Eat Justが、新製品の植物性チキン「Just Meat」を全米のウォルマート3,000店舗に導入

米国の植物性食品メーカーEat Justが製品ラインアップを拡大し、全米50州およびプエルトリコの3,000以上のウォルマート店舗で代替鶏肉「Just Meat」を発売しました。
緑豆をベースとしたヴィーガン対応の代替卵「JUST Egg」を主力とし、子会社のGOOD Meatを通じて培養鶏肉も手掛ける中、新たな分野への進出を成功させています。
味覚テストで従来の鶏肉を上回る
「Just Meat」は6年間の研究開発を経て生まれた製品で、CEOのJosh Tetrickは、「開発段階ではリアルな繊維を形成して、食感を再現し、動物の筋肉と同じ層状構造を作るための適切なツールを構築することに注力した」と説明。
「植物性チキンは動物由来のものよりも単純に美味しくあるべきで、現在生じているこのギャップを埋めることができれば市場で勝てる」と自信を示しています。
Nichols Researchが24名を対象に実施した第三者試験では、味・食感・総合的な好感度において従来の鶏肉を上回る結果が確認されました。「消費者の大多数が従来の鶏肉より植物由来の代替品を好んだのは今回が初めてで、これまでの状況を変える出来事だ」とTetrickは述べています。
原料としては、小麦タンパク質と大豆タンパク質濃縮物を、ヒマワリ油、ココナッツ油、コーンスターチ、香料・調味料、加工デンプン、大豆レシチン、キサンタンガムと組み合わせています。1食あたり18gのタンパク質を含み、コレステロールはゼロ。
オリジナル、バッファロー、セサミジンジャー、チリライムの4種類のフレーバーが用意されており、小売店では半ポンド(227g)の袋入りで価格は5.5ドル(約860円)。
競合する従来の鶏肉と比較すると、タイソンフーズのグリルドチキンストリップは同サイズで3.08ドル(約480円)、Foster Farmsの製品は3.99ドル(約630円)となっています。
「Just Meat」は今年8月の発売以降、翌月にはテキサス州のH-E-Bにも導入され、Sprouts Farmers MarketやAlbertsons傘下のUnitedなど、複数のリージョナルチェーンで取り扱われるようになりました。この勢いを維持したまま、12月には外食産業向けに大規模な展開を始める計画です。
代替卵の欧州展開は来年1月を予定
Eat Justは目下、米国の卵不足を背景に急増している代替卵の購入需要に支えられ、「JUST Egg」の売り上げの大きな伸びを記録しています。
今年1月の時点で、単月で前年比5倍の伸びを示していましたが、この成長はさらに加速している様子。Tetrickは過去4週間のSPINSデータを引用して、「米国における全植物性タンパク質製品の中で最高の販売速度を記録している」といい、「この事実は、味の良い差別化した製品を提供すれば消費者に受け入れられるという確信を与えてくれる」と語っています。
また、拡大は米国内にとどまらず、Meatless FarmやVFCなどのブランドを所有する英国のVegan Food Groupと独占製造・流通契約を結んだことで、ついに欧州市場進出への足掛かりを得ました。
当初、英国(次いでドイツ)ですぐにも販売が始まる予定でしたが、その後いくつかのイベントで展示されるにとどまり、今のところまだ店頭には並んでいません。Tetrickは、1月上旬に欧州での展開を開始すると話しています。
同社はまた、今年5月に「JUST Egg」と同じ緑豆ベースで、ベーカリー分野で卵の代替品としても使用できるプロテインパウダー「Just One」を発売しています。
参考記事:
Eat Just Launches Plant-Based Chicken in Over 3,000 Walmart Stores
Eat Just Introduces Better-Than-Chicken Plant-Based Meat to 3,000 Walmart Stores
Just Meat, Eat Just’s Plant-Based Chicken, Arrives at Walmart


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