上海が持続可能な代替プロテインのイノベーション推進に向けたフードテック5カ年計画を発表

中国・上海市が先月、今後5年間で新規食品を推進する20項目からなる計画を策定しました。新製品の開発と規制プロセスの進展を主要な目標に掲げています。
2030年までの具体的な計画を策定
上海市は、中国政府のタンパク質多様化戦略において主導的な役割を果たし、2026〜30年まで実施される新たな計画によりフードテック分野の発展を加速させる狙い。
合成生物学や、人工知能(AI)によるデジタル化・自動化などの新興技術を原動力として活用し、ハイスループット細胞スクリーニングやタンパク質の翻訳後修飾といった技術革新を促進します。
代替肉・乳製品、3Dプリント食品、藻類由来原料など幅広い代替プロテインの研究開発を支援するとともに、生物活性ペプチドやプロバイオティクスなど機能性製品の開発を推進して、多様化する消費者ニーズ、個別化された栄養・健康ニーズ、持続可能な発展ニーズへの対応を図ります。
具体的には、まず2027年までに新規食品の開発において「重要なブレイクスルー」達成を目指すとのこと。これには、最大5種類の新規原料、食品添加物、食品関連製品の開発・承認、および1~2種類の特定医療用食品の開発・承認が含まれます。
さらに、食品開発とデジタルマニュファクチャリングのコア技術を有する5社以上のスタートアップ企業の立ち上げを支援するとともに、研究・検査・承認を連携させて規制プロセスを合理化する仕組みづくりを進める計画です。
また、2030年までの目標として、特定分野における8~10社の主要企業からなるイノベーションクラスターの導入や、国際基準に準拠した規制基準と認可プロセスの確立、国家レベルの栄養・健康産業クラスターの立ち上げ、新たなフードテックパークの建設を掲げています。
市民の受容度向上についても言及
計画ではまた、科学的根拠に基づく情報発信を通じて、新規食品に対する市民の受容度向上を図る姿勢が示されました。ある調査では、上海を含む4つの主要都市の住民の77%が培養肉・シーフードを試してみたいと回答しており、国内ではすでに市場化の地盤が整いつつある様子です。
上海の動きに先立ち、北京市では昨年、代替プロテインに特化したイノベーションセンターが開設。広東省では、植物由来・細胞培養・微生物由来食品のバイオものづくり拠点の建設計画が発表されています。
中央政府も取り組みを強化しており、2025年の両会では代替プロテインに対する政府支援の強化について言及されていました。
「未来の食」に焦点を当てた「第14次五カ年計画(2021〜25年)」は昨年で終了し、今年は新たな五カ年計画の始まりの年。3月初頭に開催の両会で、要綱が最終決定される予定です。
参考記事:Shanghai Unveils Food Tech Plan to Drive Sustainable Protein Innovation


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