スロベニアの代替肉メーカーJuicy Marbles、タンパク質と繊維質を豊富に含んだリアルな霜降りラム肉を発売
植物由来のホールカット肉製品で知られるスロベニアのJuicy Marblesが、高タンパク・高繊維質の代替ラム肉「Meaty Meat」を北米で発売しました。
消費者の需要にマッチした製品
新発売となった「Meaty Meat」は、1日の推奨摂取量の約70％にあたる34gのタンパク質と、同40％にあたる11gの繊維質を含む霜降りラム肉。
国際食品情報協議会（IFIC）の調査では、日々の食事の中でより多くのタンパク質を摂取したいと考える米国人は71％、繊維質については64％に上るとのこと。特に繊維質は、血糖値の管理に役立つGLP-1と呼ばれるホルモンの分泌を促進することから、糖尿病患者が増加する中で脚光を浴びており、消費者ニーズを捉えた製品といえます。
また、昨年10月に発表された84.51°（Krogerの市場調査部門）のレポートによると、買い物客が最も重視する栄養要素が高タンパクで、もう一つがクリーンラベル。Juicy Marblesは増粘剤、結着剤、保存料の不使用を謳っており、後者の面でも魅力となっています。
これまでの製品中で最安値を実現
2019年設立のJuicy Marblesは、特許出願中の独自技術で層状に重ね合わせた植物性タンパク質の繊維と硬化ヒマワリ油を用いて、従来のステーキの筋肉の質感と霜降りを再現。植物性代替肉の開発において最大の課題となっている、味と食感の改善を目指しています。
「Meaty Meat」の主な原材料には濃縮大豆タンパク質を26％使用し、ヒマワリ油、天然香料、赤みを加えるビーツ、そして最小限の濃縮エンドウ豆タンパク質、リンゴエキス、塩、ビタミン・ミネラルを添加。
現在は米国とカナダでのみ、180gの2枚入りパックでオンライン販売されており、今年中に北米の小売店での展開も計画されています。
新製品は、同社の過去の製品の中でも最安値を実現しており、他製品に比べて26％安くなっているとのこと。昨年英国の最大手スーパーTescoに進出した際、動物性ステーキ肉よりも低価格を実現していましたが、それよりもさらに価格を抑えることに成功しました。
革新的なホールカットで複数の受賞を果たす
Juicy Marblesが初めて市場に製品を投入したのは2021年。その後、Tesco、Sainsbury’s、Lidl、Waitrose、Whole Foods Market、Billa、Migrosなどに次々と進出し、欧州では3,500店舗にまで拡大しています。
商品ラインアップには、テンダーロインステーキ、厚切りヒレステーキ、骨ごと食べられるスペアリブなど。いずれも世界中の消費者や専門家に感銘を与えてきました。
スペアリブはPETAの「Vegan Food Awards 2023」で最も革新的なヴィーガン製品に選ばれ、The Grocerの「New Product & Packaging Awards 2023」ではヒレステーキが植物性代替肉部門のチャンピオンとなりました。
また昨年は、Netflixのドキュメンタリー番組『You Are What You Eat（ヒトは食べ物でできている：双子で”食”を検証）』中で製品が紹介される場面があり、売り上げが急増しています。
参考記事：
‘Lowest Price Ever’: Meat-Free Startup Debuts Ultra-Realistic Marbled Lamb with 34g of Protein
Juicy Marbles Launches New High-Protein Vegan Lamb Product
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