エンドウ豆ミルクのパイオニアRipple Foodsが約26.3億円を調達、新CEOを迎え事業拡大を目指す

米国・カリフォルニア州を拠点とするRipple Foodsが、1,700万ドル(約26億3,000万円)の資金調達ラウンドを完了したと発表しました。高タンパク質・アレルゲンフリーをうたう植物性ミルクの製品ポートフォリオを拡充し、さらなる成長につなげます。
来年初頭にオーガニック製品の投入へ
今回のラウンドでは、Material ImpactとRich Products Venturesからの新規投資に加え、S2G Investmentsなど既存投資家からの継続的な支援を獲得。これまでの累計調達額は2億9,100万ドル(約450億円)を超えました。
Ripple Foodsは新たな資金を活用して、製品開発の加速と流通チャネルの拡大を図る計画。2026年第1四半期には、超加工食品(UPF)を避け栄養価の高い代替品を求める消費者トレンドに対応した製品として、オーガニックの植物性ミルクを導入する予定です。
SPINSのデータによると、米国では代替ミルク全体の購入は減少しているものの、オーガニック植物性ミルクの売り上げは前年比18%の勢いで増加。この流れに乗って、小売り・外食双方での展開拡充を目指します。
同社はまた、次なるフェーズへの第一歩として、Becky O’Gradyを新CEOに任命しました。食品・消費財業界で豊富な経験を持つO’Gradyは、ゼネラル・ミルズで20年以上勤め、ハーゲンダッツ社長などの要職を歴任。6年間にわたりRipple Foodsの取締役も務めており、今後の拡大戦略を主導します。
O’Gradyは同社の可能性について楽観的な見解を示し、「当社のブランド力とチームの強みを活用して、潜在能力を最大限に引き出す態勢が整った。革新的な新製品を投入し、消費者への浸透と顧客基盤の拡大を進めるとともに、パートナーシップを通じた新たな成長につなげたい」と述べました。
アレルゲンフリーの大人・子供向け製品を展開
Adam LowryとNeil Renningerが2014年に創業したRipple Foodsは、米国におけるエンドウ豆ミルクの代名詞的存在となり、高タンパク質でアレルギーのある人でも安心な選択肢として人気を博しています。
大人用・子供用の代替ミルクに加えて、コーヒーミルクやプロテインシェイクを展開しており、いずれもナッツ、大豆、乳糖をはじめとした主要な9種のアレルゲンを含んでいません。
オリジナルのエンドウ豆ミルクには1カップあたり8gのタンパク質(乳製品と同等)が含まれていますが、カルシウムが50%多く、糖質は半分、カロリーは全乳の33%。さらにコレステロールはゼロで、飽和脂肪酸の含有量もごくわずかに抑えられています。
1~5歳が対象の子供向けラインでは、同量のタンパク質8gとトウモロコシ由来のプレバイオティクス繊維2gのほか、オメガ3脂肪酸、ビタミンD、ビタミンB12、鉄といった必須栄養素を加えています。
同社は自社製品を、「牛乳よりも優れた栄養プロファイルを持つ、唯一のナッツフリーの代替乳製品」と表現。その製品群は、Whole Foods Market、Target、Kroger、Walmartなどの主要小売店、およびオンラインで購入可能です。
参考記事:
Ripple Foods Raises $17 Million, Plans Product Launches and Retail Expansion under New CEO
Ripple Foods bags new funds and appoints new CEO
Pea Milk Pioneer Ripple Foods Raises $17M to Meet Organic, High-Protein Demand


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