Re:meatが細胞培養による世界初のスウェーデン風ミートボールを発表

スウェーデンに拠点を置く培養肉スタートアップのRe:meatが、細胞培養による世界初のスウェーデン風ミートボールを発表しました。今年2月に一般向けの試食会で披露され、食感や味、風味について「圧倒的な好評」を得たとのこと。

北欧初の培養肉大規模プラント建設へ


Re:meatは昨年、Jacob Schaldemose PetersonMarie GibbonsGittan Schiöldの3名で創業したばかりのスタートアップ企業。Gibbonsはノースカロライナ州立大学時代、七面鳥の細胞株を確立して培養の元になるスターターセル「MG1」の提供を開始し、その後The Good Food Instituteでリサーチャーなども務めた人物です。

Re:meatによると、動物細胞の培養を促進する培地の材料として、従来から広く使われているウシ胎児血清(FBS)の代替品を開発。これにより、リソースを増産に向けることができるようになり、来年にも大規模なパイロットプラント立ち上げを予定しているといいます。同国医療機器大手のGetingeと協働するなど精力的に開発を進め、このたびの発表によりステルス戦略から脱却しました。

創業者の一人Petersonは、「培養肉業界はいまだに研究開発に重点が置かれている分野」としつつ、「純粋な研究開発から誕生した企業は、後に製造業への転換で苦戦することが歴史的にも明らかだが、Re:meatにはそのような遺産がなく、創業当初から生産拡大のみを念頭に置いてきた。米国での販売認可が下りて培養肉が現実のものとなった今、スケーラビリティこそが重要だ」と語っています。

類似のニュースでは、米・カリフォルニアのOmeatが先月、ステルス状態からの脱却を発表。Omeatも同じく、ウシ胎児血清に代わる革新的な代替品を開発し、大幅なコスト削減と消費者の需要を満たす迅速なスケールアップを可能にしたといいます。

こちらも米国内でパイロットプラント稼働を年内に開始する予定で、今後生産フェーズへと移行する企業の一層の増加が予想されます。

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