ドイツのInnocent Meat、自動化された培養肉生産の実証施設立ち上げに向け約11億円を調達

ドイツのバイオテクノロジー企業Innocent Meatが、培養肉向け自動化生産技術の開発加速と実証施設の建設開始に向け、先月行われた資金調達ラウンドで600万ユーロ(約11億円)を確保しました。

従来の食肉加工業者の転換を支援する自動化システム


Laura GertenbachPatrick Inomotoが2020年に設立したInnocent Meatは、培養肉の大規模生産システム開発に注力してきました。

人工知能(AI)を搭載した同社のバイオリアクターは、1基あたり6平方メートルのスペースしか取らず、週に約1トンの培養豚ひき肉(豚約30頭分に相当)を生産可能です。

そのプラットフォームは、動物細胞の初期培養から培地中での増殖・分化、培地をろ過して最終製品に至るまでの全工程を、ソフトウェアで高度に自動化するもの。

ユーザーは最小限の技術的専門知識で運用できるため、従来の食肉加工業者にも培養肉の生産が可能な設計となっており、培養肉を事業に組み込み、動物性タンパク質を補完、または段階的に置き換えようとする食肉メーカーの参入障壁を低減する狙いがあります。

Gertenbachは、「2020年の創業時から当社のビジョンは明確だった。それは、資源消費を大幅に削減しつつ本物の肉を生産し、かつ食肉加工業者が自らバイオテクノロジーの専門家になる必要がないようにすることだ」と説明。

このシステムについて、従来型の食肉産業から建設的なフィードバックを多く得ており、「多くの事業者が当社の技術を、既存のビジネスモデルを段階的に補完し、持続可能な形で発展させる現実的な手段と捉えている」としています。

2028年の市場参入を目指す


Gertenbachは新たに得た資金を、潜在顧客向けに試験生産を行う同社初の実証プラント設立、拡張可能なインフラ開発、および初期ターゲット市場における規制認可の取得に向ける計画。その上で、2028年の市場参入を目標に掲げています。

今回のラウンドには、以前よりInnocent Meatに出資していたGENIUS Venture Capitalも追加支援を行いました。同社代表のUwe Bräuerは、先端技術の開発に取り組むスタートアップ企業を支援する、より効果的な地域の資金調達メカニズムを構築する必要性を強調。

「業界全体を刷新・変革し得る破壊的なイノベーションを起こすInnocent Meatのような企業は、立ち上げ段階で多額の金銭的支援を必要とする。地域の資金調達構造と調達手段は、新興テクノロジー企業のニーズや能力にさらに適合させなければならず、そうして初めて十分な民間資本を動員できるようになる」と語っています。

参考記事:
GENIUS Venture Capital GmbH :: Innocent Meat sichert sich weiteres Kapital für kultivierte Fleischproduktion
Innocent Meat Raises €6M to Develop Automated Cell-Based Meat Platform
German Startup Innocent Meat Nabs $7M to Launch Cultivated Proteins by 2028

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