Amai Proteinsが精密発酵甘味タンパク質のFDA GRASを取得、米国で商業化の道筋が整う

イスラエルのスタートアップ企業Amai Proteinsが、精密発酵により生産した甘味タンパク質について、米国食品医薬品局(FDA)から「No questions(異議なし)」レターを取得。食品・飲料用途で市場に参入する道が開かれました。
砂糖の3,000倍の甘さを有する代替品
Amai Proteinsは、FDAからの正式なGRASステータスを得て、米国内での販売が可能に。CEOのAmir Guttmanはこれを「極めて重要な一歩」と評し、「当社の規制戦略を裏付けるこの画期的な成果によって、クリーンラベルの次世代甘味料ソリューションを求めるパートナー企業との商業化に向けた協議を前進させられる」と述べました。
Ilan Samishが10年前に設立したAmai Proteinsは、人工知能(AI)を搭載したプラットフォームを活用して、代替乳製品、ソフトドリンク、フルーツジュース、ピーナッツバター、スナック、ケチャップまで多彩な食品・飲料製品の添加糖削減を目的とした製品シリーズを開発しています。
同社初の製品「Sweelin」は、精密発酵技術により生産されるカロリーゼロの甘味タンパク質。西アフリカ原産の植物セレンディピティベリー(Dioscoreophyllum volkensii)に含まれる甘味タンパク質、モネリンをベースに開発されました。
砂糖の3,000倍の甘さを有し、食品添加物としての認可を受けた甘味料の中でも最高レベルの甘さを誇ります。
生産に使われる酵母株(Komagataella phaffii)は、「Impossible Burger」のヘムタンパク質や、The EVERY Companyの卵白タンパク質に使われているものと同じです。
添加糖削減ブームに乗じて拡大へ
この原料は工業的な食品加工プロセスに対応しており、味や手頃な価格を損なうことなく糖分削減を実現したい企業にとって、安定性とコスト効率の向上をもたらします。
添加糖の40~70%を置き換えつつ、気候フットプリントを98%低減できる点も魅力。小さじ1杯で砂糖12kg分に相当し、バスタブ150杯分の水量、衣類乾燥機を3万時間稼働させるエネルギー、サッカー場2面分の土地を節約します。
さらに、比較臨床試験で証明されているとおり、血糖値やインスリン値に影響を与えません。昨年行われた研究では、腸内で完全に消化されることが実証され、最高投与量でも有害な影響は認められませんでした。
国際食品情報評議会(IFIC)が昨年実施した調査によると、米国人の75%が積極的に糖分の制限や回避に努めており、そのうち63%は特に添加糖をターゲットにしているとのこと。
これを背景に甘味タンパク質で規制当局の認可を取得する企業も多く、OobliはブラゼインとモネリンについてFDA GRASを取得。その他、MycoTechnology、Sweegen、Bestzymeなどのスタートアップ企業に加え、原料大手のTate & Lyleも開発を手掛けるようになっています。
参考記事:
sweelin® is now FDA GRAS Approved, Clearing the Path for Accelerated U.S. Commercialization – Amai
Amai Proteins Gets FDA Approval to Sell Sweet Proteins Inspired by Serendipity Berries
Amai Proteins secures FDA ‘no questions’ letter for ‘sweelin’ sweet protein, clearing path to US commercialization | PPTI News


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