Adamo FoodsがEUから約18.5億円の助成金を獲得、2027年に菌糸体ステーキを英国に導入へ

英国の首都ロンドンを拠点とするフードテック企業Adamo Foodsが、菌糸体を用いたホールカット代替肉の大規模生産に向けて、循環型バイオベース欧州共同事業体(CBE JU)から1,000万ユーロ(約18億5,000万円)の助成金を獲得しました。
欧州各地の企業や研究機関と協働
欧州連合(EU)は、研究開発とイノベーションへの資金提供を目的とした「Horizon Europe」プログラムの一環として、Adamo Foodsが主導する「MycoStruct」プロジェクトに対して助成金を交付しました。
クリーンラベル代替肉のEU域内での規模拡大と商業化を目指すこの3年間のプロジェクトには、欧州各地の食品メーカー、エンジニアリング企業、研究機関など12団体が参加。
パートナーには、Bidfood Group、機器メーカーのビューラーグループ(Bühler Group)、デルフト工科大学、エストニアの食品研究センターTFTAK、Bio Base Europeなどが名を連ねています。
Adamo FoodsのCEO、Pierre Dupuisは「これは当社にとって画期的な出来事であり、世界の食料システムを再構築する可能性を強力に証明するものだ」とコメント。
「私たちは単なる代替肉の一つを作っているのではなく、動物に頼らずに手頃な価格で美味しいホールカットステーキを生産できることを証明する、拡張性のある循環型バイオエコノミーの構築に寄与している」と述べました。
来年、英国の外食市場で展開を開始し、その後間もなくEU市場にも進出する予定です。
食品産業から出た副産物の活用も進める
2021年にDupuisによって設立されたAdamo Foodsは、3つの特許を取得した真菌発酵プロセスを用いて、動物の筋肉組織の繊維構造を再現したホールカット代替肉を開発しています。
製品はわずか5種類の天然原料から作られ、コレステロールは含まれておらず、タンパク質の品質を示すPDCAASスコアは、植物性タンパク質や従来の牛肉すらも上回る0.99。
Dupuisは、同社が採用している液中発酵技術は、デモ生産施設(5,000リットル超)へのスケールアップが現在進められているところで、今後3年以内に50,000リットル規模に到達する見込みと述べました。
今回の資金調達により、欧州でも有数の食品・発酵関連企業との連携を強化し、商業規模生産への移行を加速させる予定です。
「MycoStruct」プロジェクトは、欧州委員会(EC)の「STEP Seal」認証を取得しました。この認証は、EUの経済および環境目標に合致した質の高いイノベーションを評価するものと説明され、バイオテクノロジー関連で審査基準を満たしたごく少数のプロジェクトにしか与えられていないといいます。
プロジェクトではAdamo Foodsの既存の製品ラインの規模拡大に加えて、食品産業の副産物を発酵時の基質に活用する取り組みも行い、循環型経済の原則を生産プロセスに組み込む計画。
4時間ごとに2倍に成長する菌糸体を用いれば、1日でバッチ全体のタンパク質を成長させられるため、従来の牛肉に比べて温室効果ガス排出量を93%削減できます。
参考記事:
Adamo Foods | LinkedIn
MycoStruct Kick-off Meeting — MycoStruct
Mycoprotein startup Adamo Foods wins €10m from EU | The Grocer
EU Awards Adamo Foods €10M to Bring Fungal Whole-Cut Steaks to Commercial Scale
Adamo Foods Gets €10M EU Grant to Bring Whole-Cut Mycelium Steak to UK in 2027


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