シンガポールのNext Gen Foods、「TiNDLE Foods」への社名変更とともに製品ポートフォリオを拡大

シンガポールに本社を置くNext Gen Foodsが、新たな製品カテゴリーへの拡大に伴い、ヴィーガンチキンの子会社であった「TiNDLE Foods」への社名変更を発表しました。

1日の食事をカバーするポートフォリオを構築


TiNDLE Foodsの親会社であったNext Gen Foodsは、2020年創業。シリーズAラウンドでは、植物性代替肉企業として記録的な金額の調達を成功させ、主力商品のヴィーガンチキンを掲げて累計1億3,000万ドル(約183億円)を調達しています。

また、Fast Companyが選ぶ、2023年のアジア太平洋地域で最も革新的な企業10社にも選出されました。

ブランド変更に伴い、今年3月に買収した英国を拠点とするヴィーガンジェラートのスタートアップMwah!も、TiNDLE Foods傘下に移行する予定。

TiNDLE FoodsでCEOを務めるAndre Menezesは、同社の製品拡大計画について、「一つの主力商品に固執するつもりはなく、チキン以外の肉類、シーフード、乳製品といったカテゴリーへの参入も常に視野に入れている」と語っており、朝食から夕食、デザートに至るまで、1日のあらゆる食事をカバーする製品ポートフォリオ構築を目指す考えです。

年内には、ブランド変更後初の製品となるヴィーガンソーセージを米国で発売し、続けて植物由来のミルクやジェラートも発売する計画。技術プラットフォームを拡張し、既存のヴィーガンチキンのラインアップに加え、今後発売される植物由来のソーセージや乳製品の開発・製造・販売に対応するとしています。

複数の原料をブレンドした植物性ミルク


植物性ミルクの開発において、複数の原料をブレンドするアプローチが今、新たな広がりを見せています。同分野のパイオニアとして知られるチリのスタートアップNotCoは、NotMilkシリーズでキャベツ・チコリー・エンドウ豆由来のタンパク質をブレンド。

英国では、Rebel Kitchenがオーツ麦とココナッツ、ココナッツとカシューナッツの2種類のブレンド製品を発表。ベルギーのAlproが欧州全域で展開するThis Is Not M*lkシリーズは、オーツ麦とエンドウ豆由来のプロテインを配合しています。

ベジタリアン人口が多く植物性食品が一般的なインドでは、Bagrrysがオーツ麦・カシューナッツ・アーモンド、Nourish Youがオーツ麦・フィンガーミレット・ソルガム・パールミレット・アマランサス、One Goodがカシューナッツ・オーツ麦・キビを組み合わせたミルクを製造しています。

TiNDLE Foodsでもこのアプローチに刺激を受けており、乳製品を代替する原料を一つに限定せず、幅広い選択肢の中から選び出した複数原料のブレンドによって、牛乳と同じクリーミーさと味を実現する狙いです。

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