エミレーツ航空、植物性料理の需要増加に合わせて300種類のヴィーガンメニューを拡大
アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空が、機内やラウンジで提供される料理に新たなヴィーガンメニューを導入すると発表しました。
同社によると、植物ベースの食事を求める顧客の需要は40%も急増。この需要に応えるため、300種以上に及ぶ植物性料理のメニューをさらに拡大させる計画です。
ヴィーガン機内食の提供量は大幅増
エミレーツ航空は、昨年には300以上のヴィーガンメニューをローテーションさせ、45万食以上の機内食を提供。2022年の180メニュー、28万食から大幅に増加していました。
今年はこれに追加する形で、100%植物性のメインディッシュ、フルーツマフィンやヴィーガンピザなどのスナック、チョコレートピーカンナッツケーキ、ピスタチオラズベリーケーキなどのデザートのラインアップを発表予定。
ファーストクラスを除き、機内食では出発24時間前までの事前予約が必要となりますが、全便・全クラスの機内食に加えて、エミレーツ航空のラウンジでも提供されます。
同社によると、ヴィーガン食の消費量は旅客数と並行して増加していますが、中東をはじめとした一部の地域では、消費量の伸びが旅客数の伸びを上回っているといいます。
ヴィーガン食の消費量が最も増加したのはエコノミークラスで、とりわけ中国、日本、フィリピンへ向かう路線便で顕著な増加が見られました。
1990年代から植物性料理のオプション拡充に注力
世界各地から取り寄せた高品質の製品で、空の上の食事体験を高め続けているエミレーツ航空。植物性料理にも力を入れ、1990年代からヴィーガン食を提供しています。
当初は、宗教上の理由で決まった時期にヴィーガン食が必要とされるエチオピアなど特定の路線や、植物ベースの食事が推奨されている地域に集中したものでしたが、この10年間で米国やオーストラリア、一部の欧州、アジア路線でもヴィーガン料理が急速に人気を集めているとのこと。
現在は、米Beyond Meatの植物性タンパク質、シンガポールとUAEに拠点を置くArleneの大豆タンパク質、仏Linnolatのオーガニック・ヴィーガンチョコレート、独MeisterMarkenのヴィーガンマーガリン、タイのPantaiのヴィーガンカレーペースト、イタリア企業Koitaのアーモンドミルクなどが使用されています。
2018年に客室乗務員向けにもヴィーガン食が導入されたことから、植物ベースの食事を取り入れる客室乗務員も増加しました。
同社はまた、Emirates Flight CateringとCrop Oneのジョイントベンチャーとして世界最大の垂直農場Bustanicaを立ち上げ、地元産の新鮮なケールやレタスの供給元として活用。
これらの農産物は農薬や除草剤、化学肥料を使用せずに栽培されており、ファーストクラスとビジネスクラスの一部の機内食で提供されています。
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