人工甘味料に代わる発見?米MycoTechnologyが、トリュフ由来の甘味タンパク質を発表
代替肉用のタンパク質原料を製造する米MycoTechnologyが、天然のトリュフ(honey truffle)に由来する、甘味のあるタンパク質を発見したと発表しました。
注目度の高まる甘味タンパク質
同社CEOを務めるAlan Hahnは、「この画期的な技術は、クリーンラベル甘味料という新時代の到来を告げるもの。甘味タンパク質が砂糖や人工甘味料の代替品として認識され始めている今、非常に期待の持てる発見だ」と語っています。
このタンパク質原料は、一般的に使われる砂糖の代用品のような後味を残さず、濃厚で自然な甘さをもたらせるといい、コスト面でも砂糖に匹敵する競争力を持つと期待できるとのこと。
このようなタンパク質由来の甘味料が新開発されれば、従来の砂糖や人工甘味料の市場を揺るがす新たなトレンドとなる可能性もあります。
アスパルテームに発がん性のおそれ
今月、国際がん研究機関(IARC)、およびWHO/FAOの食品添加物専門家会議(JECFA)が、アスパルテームの健康影響に関する評価を発表。
アスパルテームは、ダイエット・コークやパルスイートなど、日常的に目にする多くの製品に使われる人工甘味料ですが、発がん性を持つ可能性があるとの見解が示されました。IARCの基準で4段階ある発がん可能性のうち、下から2番目の「2B*1」に設定され、一日摂取許容量(ADI)を体重1kgあたり40mgと再確認されています。
通常の摂取量では危険性はないと考えられるものの、より食品として安心できる製品を求める消費者からは敬遠される恐れもあります。
*1 発がん可能性の強いものから順にグループ1、2A、2B、3と分類され、最も強いグループ1にはアルコール飲料、たばこ、ベンゼン、紫外線などが含まれる。
菌糸体由来製品でEUの規制をクリア
MycoTechnologyは、「Goodside Foods」ブランドで植物性クランブル(小麦粉、砂糖、バターなどを混ぜ合わせてそぼろ状にした生地)を販売するなど、キノコをベースとした研究と食材の革新に注力。
菌糸体ベースのプロテイン「FermentIQ」シリーズは、今年初めにEUから新規食品(Novel Food)認証を取得し、製品としての安全性が確認されました。
今後もテクノロジーを活用して菌類の可能性を見いだし、新たなフードシステムの課題に取り組んでいくとしています。
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