イスラエルのSteakholder Foods、アラブ首長国連邦(UAE)で3Dプリント食品の認可取得に期待

イスラエルに本社を置くSteakholder Foodsが、植物由来の原料と3Dプリンターを用いて製造した白身魚とステーキ肉に関して、食品業界向けの試験や監査サービスを実施するMérieux NutriSciencesから、フィジビリティ(実現可能性調査)レポートを受領したと発表しました。

植物由来の白身魚とステーキ肉が、ハイブリッド製品や100%細胞培養の製品に先駆けて、同社が最初に提供する製品となるかもしれません。

UAEでの認可取得に向け前進か


同レポートによると、Steakholder Foodsの3Dプリント製品の原材料は、植物由来の代替品として使用が許可されているか、または一般に安全と認められている(GRAS)もの。

3Dプリンティングによる製造過程では、使用される原材料の構造や組成が変わらないため、最終製品が新規食品(革新的な技術によって開発されたものなど、歴史的にヒトが食した経験のない食品)に分類される可能性は低く、むしろ従来どおりの認可プロセスに従うべきと指摘しました。

結論として、食の安全保障分野のパイオニアであり、同社が大規模な生産施設の建設を予定しているアラブ首長国連邦(UAE)において、使用しても安全だとみなされる可能性が高いとしています。

GCC加盟国との結び付きを深める


Steakholder FoodsのCEOを務めるArik Kaufmanは、「培養肉やハイブリッド肉製品は新規食品に分類される見込みだが、植物ベースの3Dプリント製品は、従来の方法に従いより迅速に規制当局の承認を得られると期待している」とコメント。

ペルシャ湾岸地域で建設を予定している大規模な生産施設に関連して、UAEの規制当局からの認可取得を進める計画で、同社初となる製品の発売も視野に入れているとしています。

同社は昨年7月、GCC(湾岸協力会議)を構成する各国の政府機関との間で、戦略的提携に関する覚書(MOA)を締結。独自の3Dプリンティング技術の確立に向けて研究を重ねており、その成果として、年末に植物由来の代替ウナギを発表していました。

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