ベルギーのNaplasol、Mycorenaの買収により強化したマイコプロテイン製品を発表

ベルギーを拠点とするVEOS Group傘下の代替プロテイン企業Naplasolが、今月ドイツ・フランクフルトで開催される「Food Ingredients Europe(Fi Europe)」で、新たに買収したマイコプロテインの製品ラインを発表すると明らかにしました。

多様な食品用途に活用できる完全タンパク質


Naplasolは、今年8月にスウェーデンのMycorena買収。Mycorenaは7月に大規模生産施設の建設を中止し倒産申請を行っていましたが、Naplasolの買収により、主力製品「Promyc」の生産はベルギーの工場で引き継がれることとなっていました。

同社はマイコプロテインの新製品ラインとして、「Promyc S110」と「Promyc L100」の2種類を展開する予定。この原料は、植物由来原料と動物性タンパク質を組み合わせたハイブリッド肉のほか、代替チーズ、野菜中心の料理、プロテインバー、さらには乳製品フリーのフローズンデザートまで、多様な食品に容易に統合できる点が強みです。

「Promyc S110」は、繊維状でジューシーなテクスチャーとニュートラルな風味を持ち、繊細な味が求められる用途において柔軟性のある原料として活用できるもの。

「Promyc L100」は、より緻密な繊維構造を特徴とし、食感が重視される製品に独特の口当たりを加えます。両製品とも、必須アミノ酸をすべて含んだ完全タンパク質であり、食物繊維を豊富に含んでいる上、低脂肪、低ナトリウム、低コレステロールで、栄養価の高い機能性素材を求める現在の消費者トレンドに合致しています。

投資家から寄せられる関心の維持が課題に


「Fi Europe」でNaplasolは、代替肉や代替チーズ、野菜のディップやスプレッドなど、マイコプロテインをベースにしたさまざまなサンプルを展示する予定。辛味のある食品と甘い食品、両方の用途における適応性を強調します。

同社の親会社VEOS Groupは、1974年に設立された、世界中に生産拠点を持つ動物性タンパク質市場のグローバルリーダー企業。食品、ペットフード、飼料業界で世界的な販売ネットワークを有しています。

植物性食品よりも本物の肉に近い食感を実現でき、培養肉より市場投入の点でスムーズなことから、注目が集まるバイオマス発酵業界。Mycorenaが倒産に至った理由としては投資家の関心低下が挙げられていましたが、昨年に比べてスタートアップ企業の資金調達は増加しています。

菌糸体をベースとしたベーコンとレザーを開発する米国のEcovativeは、2,800万ドル(約42億6,000万円)の調達を実施。Meati FoodsはシリーズC1ラウンドで1億ドル(約152億円)の巨額調達を完了させました。

参考記事:
Naplasol | LinkedIn
Naplasol Debuts Enhanced Mycoprotein Range Following Mycorena Acquisition

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