テキサス州が定めた植物性代替肉メーカーに負担を強いる表示法、裁判所に違憲と判断され無効化が決定

植物性代替肉製品のメーカーに対し「肉を含まない(meatless)」などの表現の使用を義務付けるテキサス州の法律が、地方裁判所の判事により無効とされました。合衆国憲法修正第1条への違反を理由に、施行は認められないとの判決が下されています。
植物性食品メーカーに追加負担を強いる法律
問題となっているテキサス州法「SB 664」は2023年5月に成立し、植物由来の代替肉製品に対して、消費者を誤解させないよう「代替品(analogue)」、「肉を使用していない(meatless)」、「植物由来(plant-based、made from plants)」などの明確な用語の使用を義務付けたものでした。
動物性タンパク質に似た代替肉製品の「不明確な表示の問題」に対処することを目的としており、メーカーは上記の補足的な用語を、製品名の直前または直後に使用しなければなりません。
しかしながら、法律を順守するためには、代替肉メーカーはテキサス州内の消費者に届く可能性のある製品すべてのラベルデザインを見直す必要があり、変更コストの負担などの影響が及ぶこととなります。
このため、動物の権利を守る非営利団体Animal Legal Defense Fund(ALDF)とThe Good Food Institute(GFI)が、ヴィーガン食品ブランドのTofurkyと植物性食品協会(PBFA)を代表して、同法の施行直前にテキサス州を相手取った訴訟を提起。
同法は連邦法を超える追加的な負担が大きく、非現実的で不明確な開示要件を企業に課していると訴えました。
ラベル表示によって誤解は生じないと判断
先月末に下された判決で、テキサス州西部地区のRobert Pitman地方裁判所判事は、このような規制は違憲と判断。「合衆国憲法修正第1条の下で消費者に正確な情報を提供する植物性食品メーカーの権利を侵害する」と述べ、原告側の主張を認めました。
判事がまず強調したのは、ラベル表示は消費者を誤解させるものではないという点。消費者が混同する可能性はほとんどあり得ないとし、「Tofurkyのラベルは、自社製品が植物由来のヴィーガン向け代替肉であることを明確に示しており、したがって誤解を招くものではないと立証された」と判決文には記されています。
また、これらの製品は、1980年の最高裁判決で確立された営利的表現の審査基準「セントラル・ハドソン・テスト」にも反していないとされました。
「記録上明らかでない状況であっても、植物性食品の表示が消費者を誤認させる場合、ごく一部の例外的な状況を除いて、現行法でそうした表示は禁止されている。本法は適用事例の大多数において無効であり、差し止めが適切である」と判事は説明しています。
各州での争いはいずれも植物性食品業界の勝利に
ALDFに所属する弁護士のMichael Swistaraは、「テキサス州は、消費者が望む食品を購入しやすくする代わりに、植物由来の代替肉に対して異なる規則を適用することで、動物性製品に有利になるような市場の操作を試みた」と指摘。
「今回の判決は、植物性食品メーカーだけでなく、個人のニーズや嗜好を満たし、自身の価値観に沿った食品を求める消費者にとっても勝利だ」とコメントしました。
同様の規制を独自に導入した州はテキサスが初めてではなく、過去にはアーカンソー、ルイジアナ、ミズーリ、オクラホマの各州が法制定に踏み切り、いずれに対してもALDFとTofurkyが訴訟を行っています。
2019年、裁判所はこれを違憲な制限と認定し、アーカンソー州の法律の施行を停止。ミズーリ州とオクラホマ州の訴訟では、これらの法律は植物性食品メーカーには適用されないと判断しました。
さらにルイジアナでは、企業が意図的に消費者を欺き、自社製品が動物由来のものと誤認させようとする場合にのみ適用可能と裁定。通常であればこのようなケースは存在せず、実質的に法律の適用が無効化されています。
参考記事:
Court Rules Texas Food Label Censorship Law is Unconstitutional – Animal Legal Defense Fund
Texas court blocks plant-based meat labeling law
US court blocks Texas from enforcing plant-based labeling restrictions | PPTI News


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