米Superbrewed Food、出資を受けたDöhlerの拠点でポストバイオティクスタンパク質の商業生産をスタート

米国の発酵スタートアップ企業Superbrewed Foodが、ドイツの製造大手Döhlerが保有する施設で、ポストバイオティクスタンパク質の商業生産を開始したと発表しました。
欧州工場での生産・出荷がスタート
Döhler Groupは、2024年に初めてSuperbrewed Foodとの提携を実施。グローバルな事業基盤、品質管理システム、そして天然原料に関する専門知識を提供して、微生物タンパク質の市場化を支援しています。
このたび、Superbrewed Foodの独自原料「SB1」を消費者向けに商品化するため、相当の発酵能力を確保しました。同時に、ベンチャー部門のDöhler Venturesを通じて、新たな戦略的投資も行っています。
「SB1」は、ヒトのマイクロバイオーム(微生物叢)に由来するポストバイオティクスタンパク質。ホールフードのタンパク質原料として米国で販売認可を取得しており、スポーツ栄養や健康分野をターゲットとしています。
今回の進展により、Superbrewed Foodは開発段階から商業生産への第一歩を踏み出しました。「SB1」はDöhlerの欧州工場で生産され、初回生産分はすでに大西洋を越えて米国へと出荷されています。
Superbrewed Foodの創業者でCEOを務めるBryan Tracyは、「Döhlerのグローバルな製造プラットフォームと商業化の能力により、効率的に規模を拡大し、高品質なタンパク質への需要の高まりに対応できるようになった」とコメントしました。
動物性タンパク質を置き換え、クリーンラベルの実現を支援
Superbrewed Foodは、ニュートラルな風味に加え、pHや温度に対する高い安定性といった機能性を持つ微生物株、Clostridium tyrobutyricumを使用。酸素のない環境で嫌気性発酵させて、ポストバイオティクスタンパク質を生産しています。
ポストバイオティクスとは、腸内細菌叢によって産生される、人間の健康に欠かせない生物活性化合物。「SB1」は、これを産生した微生物そのもののバイオマスであるため、タンパク質分離物ではなくホールフードの原料という扱いです。
85%以上がタンパク質で、必須アミノ酸と分岐鎖アミノ酸(タンパク質合成とエネルギー生産に重要な役割を果たす)を豊富に含んでいるほか、鉄、亜鉛、リン、ビタミンB12も含まれ、最終製品でも効用をうたえるとのこと。さらに、アレルゲンフリーで、食品・栄養分野の広範なクリーンラベル製品開発を助けます。
具体的には、代替肉、スポーツドリンク、ベーカリー製品、菓子、スナックなどの用途において、動物性タンパク質の代替または補完として使用可能。
乳製品や代替乳製品でも特に優れた性能を発揮するため、ニュージーランドのフォンテラ、フランスのベル・グループといった乳業大手と提携して、プロセスや製品の共同開発を進めてきました。
Döhlerとの協働で生産能力の拡大を継続し、2027年を目処に広範な商業化を推進していく計画です。
参考記事:
Superbrewed Food and Döhler launch commercial-scale fermented postbiotic protein
Döhler Invests in Superbrewed & Sets Up Commercial Production of Its Postbiotic Protein
Superbrewed and Döhler take SB1 to commercial scale as strategic investment fuels global push | PPTI News
Döhler brings Superbrewed’s postbiotic protein into commercial production


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