マイコプロテイン生産の産業規模への拡大を狙うベルギー企業MAASHが、約22.5億円を調達

ベルギーのバイオマス発酵企業MAASHが、マイコプロテイン原料の生産を産業規模へ拡大するための資金として、総額1,215万ユーロ(約22億5,000万円)を獲得したと発表しました。

欧州の製糖大手からもサポートを引き出す


今回の調達は、585万ユーロ(約10億8,000万円)の株式発行と公的資金の組み合わせで構成されています。株式の調達ラウンドには、Ambra Capital、InvestPro、Bpifrance Amorçage Industrielに加え、欧州の製糖大手NordzuckerTereosが新たに参加しました。

残りの資金は、フランス政府の投資計画「France 2030」の支援を受けたBpifranceのプログラムによる融資で賄われます。

MAASHは調達した資金を、フランス北東部モゼル県の拠点における12立方メートルの実証プラントの建設に充てる計画。2年前にMETEX Nøøvistaを買収して取得したこの拠点で、年間1万トンのマイコプロテインを生産する産業規模の能力構築を見据えています。

2021年にブリュッセルで設立されたMAASHは、欧州連合(EU)で認可を受けた糸状菌株を用いて、液中発酵によりマイコプロテイン「LoCylia」を生産。代替肉やその他の食品用途向けのB2B原料として展開してきました。

ペットフード向けに魚粉、大豆、豆類といった原料の代替となる「LoCylia PF」も開発しています。

投資に参加したNordzuckerとTereosは単なる資金提供にとどまらず、発酵用の基質や技術的なサポートも提供。欧州の大手テンサイ糖生産者2社とのつながりを築くことは、糖をタンパク質に変換する発酵プロセスを開発するMAASHにとって重要な意味を持ちます。

産業化フェーズに向けて新CEOを招聘


MAASHはまた、2026年9月付でSamah Garringerを新CEOに任命しました。

Garringerは食品分野で25年以上の経験を有しており、DSM、Avril Group、そして英国のマイコプロテインメーカーENOUGHで幹部職を歴任。DSM在籍時には、キャノーラタンパク質分離物「CanolaPRO」の事業化を主導しました。

これに伴い創業メンバーの役割分担が変更され、現代表のGaspard Gilbertは新たにCCO(最高商業責任者)に就任し、CFO(最高財務責任者)代行も兼務します。

共同創業者の1人で会長を務めるFrédéric Van Gansbergheは、「旧METEXの拠点を取得したことで産業化の基盤を確保でき、過去2年間にわたって、この拠点を信頼性が高く実行可能なプロジェクトへと転換すべく取り組んできた。今回の資金調達はその道のりにおける重要な一歩であり、準備段階から産業化へと移行するためのパートナー、リソース、そしてリーダーシップが整った」とコメントしています。

参考記事:
Brussels-based MAASH secures €12.15 million to take mycoprotein production to industrial scale | EU-Startups
MAASH Raises €12.15M and Names Ex-ENOUGH Executive Samah Garringer as CEO
MAASH raises €12.15 million to launch mycoprotein demonstration plant | PPTI News

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。