フランスのEdonia、スピルリナ由来製品の生産拡大に向けて約26.6億円を調達

フランスの首都パリを拠点とするフードテック企業Edoniaが、最小限の加工で製造されるスピルリナ由来製品の産業用施設の開設に向けて、1,500万ユーロ(約26億6,000万円)を調達しました。
業界大手からの受注を獲得
微細藻類の活用を進めるEdoniaの主力製品「Edo」は、スピルリナと油、わずか2つの原材料から作られた、柔らかな食感の茶色いミンチ。最小限の加工で作られ、牛肉に匹敵するタンパク質を含みながら、カーボンフットプリントは大豆と比べてもはるかに小さいのが特長です。
今回投資を行ったのは、SWEN Blue Ocean 2、Asterion Ventures、およびEUの支援を受けるアクセラレーターEIT Foodで、フランス政府の「France 2030」イニシアチブに基づく国営銀行Bpifranceからの非希薄化資金や銀行融資も活用されました。
Edoniaは調達した資金を、ブルターニュ地方にあるツナ缶メーカーMaison Chancerelleが所有する既存施設内に、新たな産業規模の工場を開設するために充てる予定。工場の稼働開始は1年以内を見込んでいます。
すでに業界の主要企業20社から3,000万ユーロ(約53億2,000万円)相当の事前注文を獲得しており、世界50カ国で事業を展開するケータリング大手のNewrestは、昨年より自社のメニューに「Edo」を採用し、フランス国内の拠点では毎月数千食を提供しています。
小売りチャネルにおいては、フランスの栄養関連企業Aliiveが体重管理プログラム「Dietbon」で販売する2種類の調理済み食品に「Edo」を採用しました。その結果、消費者の40%が従来の肉を使ったメニューからスピルリナ由来のタンパク質を含むメニューに切り替え、満足度も同等の水準を維持しています。
Edoniaは今後、欧州、米国、日本でのB2B販売モデルを拡大していく方針です。
藻類特有の不快な風味を除去する独自技術
スーパーフードとして知られるスピルリナですが、独特の風味や食感といった特性がネックとなり食品メーカーやレストランのレシピへの採用が進まなかったため、食生活への普及は限定的なものにとどまってきました。
Edoniaの特許技術では、スピルリナを特定の温度で油調理することで、色・味・食感を変化させます。その結果、藻類特有の不快な風味ではない自然なうま味を持ち、柔らかいながらも肉のような噛み応えのある食感が生まれます。
増粘剤や香料などの添加物を一切使わず、発酵、押出成形、酵素処理といった手法も用いません。その代わりに、アグロ・パリ・テック(AgroParisTech)の研究室と共同で独自のクリーンなプロセスを開発し、フランスのパイロットプラントですでに量産化も行っています。
「Edo」は100gあたり27gのタンパク質を含有。すべての必須アミノ酸を網羅しており、PDCAASスコアは0.97を誇ります。また、100gあたり20mgの生体利用効率の高い鉄分を含み、これは牛肉や大豆を大きく上回る数値です。
その一方で、CO₂換算排出量は1.95kgであり、同量のタンパク質を得られる牛肉の27分の1、大豆の2.5分の1という環境負荷の低さを実現しています。
参考記事:
SWEN Blue Ocean Joins Edonia’s €15m Funding Round
Edonia raises €15M to scale microalgae protein as an alternative to meat – Tech.eu
France’s Edonia Nets $16.8M to Ramp Up Production of Ground Spirulina Protein
Edonia raises €15m to scale microalgae alt-protein ingredient | FoodBev Media


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