The Spare Food Co.のアップサイクル野菜を活用したハイブリッド肉、全米の医療・教育業界で採用が決定

農産物をアップサイクルしてハイブリッド肉を製造する米国のスタートアップ企業The Spare Food Co.(以下、Spare Food)が、Premierと全国規模の契約を締結。今月1日より、病院、学校、企業の食堂に向けた製品供給が始まりました。

全米でハイブリッド肉製品へのアクセスが大幅に拡大


Adam KayeJeremy Kayeの兄弟が創業したSpare Foodは、余剰野菜を活用して風味豊かなベースを作り、牛肉と組み合わせてハンバーガーやひき肉を製造。

このたび、米NASDACに上場するヘルスケア企業で、同分野では国内最大級の購買組織でもあるPremierとの間で大型契約を締結しました。全国展開が始まったハイブリッド肉製品は、牛肉の30%をアップサイクルした農産物に置き換えて作られています。

Premierの顧客ネットワークには、4,250以上の病院と325,000以上の医療機関のほか、大学、小・中・高等学校、高齢者施設、企業の社員食堂などが含まれ、今回の提携によりSpare Foodの製品へのアクセスが大幅に拡大しています。

Spare Foodは、余剰野菜とスパイスから作られた原料で、同社のデビュー製品となった「Spare Starter」をベースにハイブリッド肉を開発しました。食品廃棄物の削減に寄与するこのスターターは、カリフラワー、ズッキーニ、タマネギ、トマト、ナス、ガーリックパウダー、黒コショウをニンジン繊維で固めたもの。

コレステロール、飽和脂肪酸、カロリーが低く、アレルゲンフリーで、消費者から避けられる傾向にある超加工食品(UPF)にも該当しない製品です。

ソースやタコスの具材から、麺のトッピング、さらにはワッフルの生地まで幅広い味の製品に応用でき、栄養基準、調達要件、そしてオペレーションの一貫性を重視する医療施設その他の給食現場にフィットする特性を備えています。

広がる食品廃棄物削減の取り組みの一助に


調理をするシェフは、Spare Foodの製品を、従来の牛肉と全く変わらない代替品として使用可能。厨房で使用する牛肉の量を減らすことで、栄養面と環境面のメリットもさることながら、米国で牛肉の供給が不足し前例を見ないほど高価になっている中、経済的なメリットも享受できます。

「創業当初から、実際のキッチンで使える料理を作ること、つまり美味しく、シンプルな材料で作られ、大規模かつ現実世界の運用上の制約下でも導入可能で、既存の製品よりも明らかに優れている料理を実現することに重点を置いてきた」とAdam Kayeはコメント。

「Premierとの今回の契約は、そのアプローチを全国レベルで実証するものだ。牛肉と野菜だけを原料に、なじみ深くてより美味しい製品を提供できると証明したい。これによって、消費者に食生活の劇的な変化を求めることなく、植物ベースの健康的な食事への需要に応えていける」と述べています。

同社の製品は、すでにGuckenheimerとの提携により、プリンストン大学、シラキュース大学、ヴァンダービルト大学、マサチューセッツ大学アマースト校などの高等教育機関で提供中。

LinkedInとKirkland & Ellis(大手法律事務所)の社員食堂でも採用されているほか、外食産業や医療施設への導入も拡大が見込まれ、US FoodsSyscoといったパートナー企業が全国流通をさらに加速。自宅でも楽しみたいとの要望を受けて、Misfits Marketを通じて直接消費者にも販売されています。

米国では、非営利団体のReFEDと世界自然保護基金(WWF)が主導した、食品企業30社による共同イニシアチブ「U.S. Food Waste Pact」によって、食品廃棄物削減の取り組み強化が進められてきました。

2024年の結果としては、廃棄物が4,000トン削減され、余剰食品の卸売価格が1,590万ドル(約25億1,000万円)低下。関連する温室効果ガス排出量が21%減少したと報告されています。

参考記事:
The Spare Food Co. Turns Surplus Vegetables Into Blended Beef Growth Play | Nosh.com
US Healthcare & Education Industries Embrace Blended Meat with Upcycled Vegetables

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