カカオフリーチョコレートを手掛けるイタリアのForeverland、欧州での展開拡大のため約11億円を調達

イタリアのフードテック企業Foreverlandが、欧州でカカオフリーの代替チョコレート製品「Choruba」の展開を加速させるため、600万ユーロ(約11億1,000万円)の資金調達を行ったと発表しました。

大手も注目する代替チョコレートの展開拡大へ


気候変動の影響でサプライチェーンの混乱が生じている中、カカオフリー製品への関心が急上昇している昨今。世界の菓子市場の約10%を占める食品業界最大手のネスレも、Planet A Foodsの代替チョコレートを使用した新製品のスナックを先日発売しました。

昨年、ビューラーグループ主催のコンペ「New Chocolate Challenge」で革新的なカカオフリー製品を開発する3社のうちに選ばれたForeverlandは、これまでイタリアとフランスで複数の製品化に成功。

年初に開かれた見本市「ISM Cologne 2026」に合わせて、欧州の大手菓子メーカー4社と提携し、カカオフリーのチョコレート原料を使用した新製品を発表しています。

そして今回、同社は欧州展開をさらに加速させるべく、新たな資金を確保。既存投資家のKost CapitalMaia Venturesをリードインベスターとし、新規投資家としてCDP Venture Capital、Riello Investimenti、NewTree Impactからの支援も得ました。

2024年のシードラウンドと合わせて、累計調達額は940万ユーロ(約17億4,000万円)に到達。複数の国におけるパートナーとの関係強化、経営陣の拡充、そして「Choruba」シリーズのオーガニックバージョンの発売に資金を活用する予定です。

Maia Ventures創業者のAndrea Galassiは、「最初の投資以来、Foreverlandは規律と明確なビジョンを持って事業を遂行してきた。今回の再投資の決定は、同社のチームが将来を見据えた原料を開発し、製造業者が求める信頼性を築いていることへの信頼の表れだ」と語っています。

グローバル展開に向けて「IFS Food」認証を取得


Foreverlandが代替チョコレートの原料に用いているのは、地中海地方原産のマメ科の植物、キャロブ(イナゴマメ)。種子からはローカストビーンガムが得られ、増粘剤やゲル化剤などの食品添加物として利用されていますが、果肉の部分は90%が廃棄されているといいます。

同社は気候変動によって引き起こされるカカオサプライチェーンのリスクを軽減するべく、この果肉をアップサイクルし、カボチャの種とヒヨコ豆をブレンドして代替チョコレート「Choruba」を開発しました。

これまでにミルクチョコレート、セミダークチョコレート、ホワイトチョコレート、ヴィーガンミルクチョコレート、チョコレートパウダー、ベイキングにも使えるチョコレートドロップを発売しており、スプレッドタイプのクリームも近々ラインアップに加える予定です。

昨年10月には、イタリア南部のプーリア州に年間500トンを生産できる本格的な工場を開設したことで、大手顧客との大規模な試作品開発、中小規模顧客の開拓、そして安定供給が可能に。専用の発酵室も備えており、加工工程を柔軟にテスト・改良できるだけでなく、ノウハウを保護しながら単位経済性の検証が行えるようになっています。

さらに、GFSI(世界食品安全イニシアチブ)も承認している国際的な食品安全規格の「IFS Food」認証を先日取得しました。

共同創業者でCEOのMassimo Sabatiniは、「需要が加速する中、欧州全域で事業を拡大し主要なパートナーシップを強化するとともに、カカオ・チョコレート業界から優秀な人材を迎え入れ、メーカーを大規模にサポートしていきたい」と述べています。

参考記事:
Italy’s Foreverland unwraps €6 million to sweeten the European expansion of its cocoa-free chocolate alternative | EU-Startups
Foreverland lands €6M to tackle cocoa supply with alternatives – Tech.eu
Chocolate alternative innovation accelerates as food innovators tackle cocoa disruption

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