米Offbeast、牛肉と植物由来原料をブレンドした世界初のホールカット代替肉を発表

米国のフードテック企業Offbeast(旧称:Mooji Meats)が、牛肉と植物由来原料を1対1の比率で配合したホールカット製品を発表しました。市場投入に向けて、食肉生産者との提携を模索しています。
植物由来の結合剤で、筋繊維の構造を再現
Offbeastによると、この新製品は、従来の増量剤を用いるひき肉などとは異なり、筋肉のような連続した繊維構造を維持してホールカット(厚みのある肉塊)に仕上げた、初のハイブリッド肉製品です。
3Dプリンティング技術を発展させた同社の「Cross-Fiber Assembly」プラットフォームは、大豆や小麦の繊維を細断し、動物性タンパク質における筋繊維と同様の構造に束ねるもの。その際、より自然な仕上がりを実現するため、意図的にランダム性を持たせた処理が行われます。
これにより、2022年の設立以降、外食産業向けにフィレ・ミニョンやチキンフィレの代替品を開発してきました。
同社は現在、ハイブリッド肉の製造にもこの技術を応用。ひき肉や牛脂、コラーゲンといった決まった構造を持たないものを、増量剤の役割も果たす植物性の結合剤によって、整列した繊維状に成形します。
この手法は既存の食肉加工設備に統合でき、ボルティモアにある自社工場では、1シフトあたり最大3トンの生産能力を有しているとのこと。一般的な牛肉製品の利益率を約200〜400%向上させつつ小売価格を抑えられ、タンパク質含有量を損なうことなく、さまざまな形状の製品や、豚肉の加工にも適用可能です。
非公開で行われた試食イベントでは、20人のテスターのうち16人が、従来の食肉と区別がつかないと評価しました。
魅力的な名称からトレンドに
従来の食肉と植物性代替肉とをつなぐ存在とみなされている、ハイブリッド肉。ステーキが愛される理由である味や食感を損なわずに、温室効果ガスの排出量、コスト、飽和脂肪酸やコレステロールを低減し、さらには食物繊維を付加するというメリットもあります。
ネスレをはじめとする数社が、テクスチャード植物性タンパク質(TVP)などの植物由来原料を肉の「増量材」として利用してきましたが、ホールカット肉にその手法を適用するのは新たな領域です。
Offbeastの共同創業者でCEOを務めるInsa Mohrは、ハイブリッド肉のトレンドを、呼称に関わる問題でもあると指摘。「食肉メーカーは1970年代からソーセージに増量剤を混ぜてきたが、最近になって突然それを『ハイブリッド肉』と呼ぶようになった」と言い、その方が魅力的に響く点に言及しました。
Mohrはまた、この手法を日本が発祥の水産加工品になぞらえて説明しており、「1970年代から見られる『すり身』と同じようなものだ。魚のペーストにほかの原料を混ぜ合わせて作るすり身(カニカマなど)は、今や巨大な市場を形成するまでになった。つまり、私たちは水産物市場ですり身が成し遂げたことを、牛肉でも実現しようとしているといえる」と語っています。
参考記事:
Insa Mohr | LinkedIn
Offbeast develops ‘world’s first’ beef-plant hybrid whole cuts
Offbeast Pivots Plant-Based Steak Tech Toward Hybrid Beef
Offbeast develops 50% beef, 50% plant-based whole-cut meat | FoodBev Media


この記事へのコメントはありません。