OobliとCosun Ingredients、甘味タンパク質普及の波に乗るチョコレート向けの代替糖を開発

甘味タンパク質を扱う米国のスタートアップOobliが、オランダ企業のCosun Ingredientsと共同で、チョコレート向けの代替砂糖を開発しました。併せて、甘味タンパク質モネリンの提供範囲を拡大し、消費者向けプログラムの展開も進めています。
血糖値を上げない甘味タンパク質
米国人は毎日、推奨量を大幅に上回る平均小さじ17杯分もの砂糖を摂取しており、深刻な問題となっている肥満(国民の42%が該当)の大きな要因の一つとなっています。国民の11%以上が2型糖尿病を患っているといい、「今年摂取量を減らしたいもの」を尋ねた際、最も多くの回答(45%)を集めたのが「砂糖」でした。
また、Z世代やミレニアル世代の間では、砂糖以外の甘味料が非常に好意的に受け止められています。この世代の半数以上が、そうした甘味料は砂糖と同程度に健康的、あるいは砂糖よりも健康的だと考えており、ほぼすべての甘味料を砂糖より健康的なものとみなしています。
そんな中、Oobliは酵母を用いた精密発酵技術を活用し、西アフリカ原産の果実から発見された、ブラゼインやモネリンといった甘味タンパク質を生産しています。
これらは砂糖に近い風味を持ちながらも、甘さはその数百〜数千倍。タンパク質として消化されるため低カロリーで、血糖値や腸内環境に悪影響を及ぼすこともありません。
同社はこれまでに5,000万ドル(約78億9,000万円)近くの資金を集め、精密発酵甘味タンパク質を使用したチョコレートをすでに販売しています。さらに、IngredionやGrupo Bimboといった食品・飲料メーカーと協力して、砂糖削減ソリューションをさまざまな製品に組み込む試みを進めてきました。
先月には、ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のOB会(NFL Alumni Association)と提携し、砂糖のより健康的な代替品としての甘味タンパク質の普及を推進すると発表しています。
食物繊維との組み合わせで砂糖を代替
今回、Oobliはオランダ企業Cosun Ingredientsと共同で、甘味タンパク質とチコリ由来の食物繊維を組み合わせた、チョコレート製品向けの代替砂糖を開発しました。両社の提携は、チョコレート分野に重点を置いています。
チョコレートにおいて砂糖は単に甘味を与えるだけでなく、製品のボリューム、口当たり、結晶構造を形作る重要な役割を担っているため、取り除くのが最も困難な原料の一つ。
Oobliによると、従来の砂糖不使用チョコレートの多くは、糖アルコールや希少糖、高甘味度甘味料に頼っていますが、これらは味の低下や、摂取した際の胃腸の不快感を招く可能性があるとのことです。
そこで同社は、癖のない甘味タンパク質と、Cosun Ingredientsがチョコレート向けに特別に開発したチコリの根に由来する食物繊維「Frutalose」を組み合わせて、砂糖が本来担っていた食感、流動性、結晶化の特性を実現しました。
これにより企業は、食物繊維が豊富で、タンパク質で甘味をつけた「砂糖ゼロ」のチョコレートを開発できるようになります。その上、従来のチョコレートが持つ味わいや、パキッと割れるスナップ性を維持することが可能です。
さらにはチョコレート以外に、アイスクリームや焼き菓子といった嗜好性の高い食品においても、より健康に配慮した選択肢を提供できるようになります。
自社製品への組み込みを検討する企業を支援
Oobliはまた、セレンディピティベリー(Dioscoreophyllum volkensii)由来の甘味タンパク質「モネリン」の提供を拡大しました。これまで世界の一部のCPG(消費財)企業や原料パートナーにのみ提供を行ってきましたが、今後はあらゆる規模のメーカーが利用できるようになります。
この原料は、米国では甘味料および天然香料として販売が認められており、単独での使用はもちろん、Oobliが開発するもう一つの甘味タンパク質「ブラゼイン」とのブレンドや、砂糖やその他の甘味料との組み合わせも可能です。
甘味タンパク質同士をブレンドすると、単独で使用した場合よりも官能特性が向上し、甘味の強さを最大30%高めることができます。
同社はさらに、甘味タンパク質が使われている食品・飲料を特定して、消費者が健康的な選択を行えるようにすることを意図した「Oobli Inside」プログラムの対象を拡大。甘味タンパク質を自社製品に取り入れたいと考えるブランドや開発担当者からの関心の高まりを受け、今後は、この原料を活用して製品の再設計を行う企業を直接支援すると発表しました。
砂糖を多く含む製品や人工甘味料を使用した製品のメーカーなどは、Oobliのチームによる直接的な協力やサポートを申請可能。ベースとなる甘味タンパク質の調整や、全体的な食体験を最適化するための助言などを受けられます。
こうしたブランドがパッケージに「Oobli Inside」マークを表示することで、消費者は甘味タンパク質を使っている製品を識別できるように。さらに、パートナー企業には特別価格が適用されるほか、Oobliのオンラインマーケットプレイスやマーケティング活動(NFL Alumni Associationとの提携を含む)に参加する機会も得られます。
参考記事:
Oobli’s Sweet Protein Platform Builds Commercial Momentum on Its Mission to Revolutionize Sweetness
Oobli, Cosun Ingredients Create Sugar Replacer for Chocolate Amid Sweet Protein Expansion
Oobli expands sweet protein pipeline with miraculin to target metabolic health


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