スペインのLibre Foods、代替肉の原料となる低コスト菌糸体の開発で約5,300万円の助成金を獲得

スペイン・バルセロナを拠点とするLibre Foodsが、代替肉用の低コスト菌糸体原料の開発に向けて、Neotecから33万5,000ユーロ(約5,260万円)の助成金を獲得したと発表

同社は昨年2月にシードラウンドで220万ユーロ(約3億4,500万円)を調達しており、これまでの累計調達額は310万ドル(約4億3,800万円)となりました。

菌株スクリーニングプラットフォームの開発を予定


Libre Foodsによると、菌糸体は代替肉の食感と栄養を向上させる可能性を秘めているものの、生産規模の拡大とコスト低下が、依然として業界全体の課題だといいます。

今回の助成金により同社は、新しい機能と用途を持った菌株を見つけるため、高速画像処理ロボットと機械学習を組み合わせた、先進的なスクリーニング・プラットフォームを立ち上げる計画。

このプラットフォームを活用することで、研究開発を800倍以上効率化できると説明しており、優れた栄養価と風味を持った低コスト菌糸体原料の開発に役立てます。

創業者でありCEOのAlan Iván Ramosは、「ハイスループットスクリーニングの利用により、生産量と生産効率を最も大きく左右するパラメータを早期に把握することができ、迅速かつ安価な生産のスケールアップが可能になる」とコメントしています。

間もなく菌糸体ミートの商品化へ


Libre Foodsは昨年、欧州初のマッシュルームベーコン「Libre Bacon」をスペイン国内のレストランや、カルフールなどのスーパーで発売。

当時は規制上の問題から、菌糸体ではなく通常のマッシュルームを使用する製法を採用し、まずは市場への足掛かりをつかむことを目的としていました。

その後も菌糸体の開発を続けてきた同社は、今年9月にEUで新規食品とはみなされない菌株を用いた、ホールカット鶏胸肉を発表。規制当局の販売認可が必要なく、来年初頭にも商品化が可能と見込んでいます。

参考記事:Libre Foods Wins €335K Grant to Pioneer Low-Cost Mycelium for Meat Alternatives

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