イスラエルで安全性認可を得たAleph Farms、培養ステーキの展開へ向けミシュランの星付きシェフと提携
培養肉開発のパイオニア企業であるイスラエルのAleph Farmsが、ミシュランの星を獲得したシェフEyal Shaniとの提携を発表しました。培養ビーフステーキのレストランでの提供開始に向け、準備を進めています。
製品発売に大きく近づく一歩
Aleph Farmsは昨年末、「Aleph Cuts」ブランドの安全性認可を得て、培養肉の認可を受けた世界で3社目の企業となりました。
それから9カ月が経過しましたが、レストランチェーン「Miznon」の有名シェフ、Eyal Shaniとのコラボレーションを発表したことで、製品発売に大きく近づいています。
Shaniはテルアビブだけで17のレストランを所有し、米国、フランス、シンガポール、オーストラリアなど世界各地に約50のレストランを展開。ニューヨークに構えるShmonéは、昨年ミシュランの一つ星を獲得しました。
投資家兼市場化パートナーとしてAleph Farmsに参加し、培養牛肉の導入を支援しますが、どのレストランでいつ製品をデビューさせるかは未定です。
イスラエルに続いてアジア進出を予定
Aleph Farmsの培養ステーキは、遺伝子組み換えを行っていない高級ブラックアンガス牛の非不死化細胞と、大豆と小麦由来の植物性タンパク質で構成されるハイブリッド肉製品。価格は高級牛肉と同程度に設定される予定です。
目下の課題は、生産施設のGMP検査など、いくつかの規制上のハードルをクリアし、イスラエルの製品表示ガイドラインに従うこと。
加えて、ハブ・アンド・スポーク方式で拡大を図る上で極めて重要としている東南アジアで、パートナーとともに生産能力を強化することに主眼を置いています。
今年2月、同社はタイで培養肉の生産能力を確保するため、現地企業のBBGIおよびFermbox Bioと提携。昨年には、シンガポールの委託製造業者ESCO Asterとも契約を結んでいます。
イスラエルに続いてシンガポールとタイで発売を計画しており、その後は日本、韓国、香港、中国、オーストラリアに進出する予定です。
参考記事:Aleph Farms Teams Up with Miznon Chef Eyal Shani to Roll Out Cultivated Steak in Restaurants
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