英Extracellularが、欧州最大規模の培養肉・シーフード受託生産パイロットプラントを開設

英国を拠点とする培養肉企業Extracellularが、欧州最大規模を誇る培養肉・シーフード専門の受託製造パイロットプラントの立ち上げを発表しました。

培養肉企業のスケールアップにおけるリスクを軽減


ラボスケールと商用化の間には「死の谷」と呼ばれるスケールアップの課題があり、自社製品の普及を目指すスタートアップ企業にとっての障壁となっています。培地の最適化や細胞株の開発も行うExtracellularは、B2Bのサービス提供により培養肉生産の課題を解決することを目指した企業。

今年6月には、培養肉業界のスタートアップ企業や研究者向けに、ライセンスフリーで低価格の細胞を提供する細胞バンクを開設しました。

同社創業者でありCEOのWill Milliganは、「この施設の目的は、培養肉企業のスケールアップにおけるリスクを軽減すること。パイロットプラントを一から立ち上げる必要性をなくすことで、巨額の設備投資を節約し、商品化のスケジュールを数年短縮できる。これにより、企業は低価格で優れた消費者向け製品を開発するという目標に集中することができる」と述べました。

新工場では現在200リットルのバイオリアクターを稼動させていますが、年内には2,000リットルの容量を実現する見込み。その後さらに8,000リットルを追加し、生産能力を年間50トンから100トンまで拡大する計画です。

すでに8カ国で10数社の顧客を抱えており、今後数年間で、アジアやアメリカ大陸を含む戦略的地域で、スケールアップ専用施設を整備したいとしています。

関連記事

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。