デンマークのNovozymesが、植物性代替肉の食感を劇的に改善する新製品を発表

デンマークに拠点を置くバイオテクノロジー企業のNovozymesが、植物性食品に関する最新ソリューション「Vertera ProBite」の発売を発表しました。

植物性代替肉の2つの問題を解決


Novozymesによると、この新製品は、植物性代替肉の普及を妨げている食感長い成分リストという問題を解決するもの。消費者の不安を解消し、最終的にはより多くの人々が持続可能な食品を選択するよう促すものだといいます。

同社が独自に行った調査では、現在の植物性代替肉に満足している消費者はわずか5%にとどまりました。米Plant Based Foods Association(植物性食品協会)が今年発表したレポートでも、消費者が植物性食品の購入を思いとどまっている要因の第1位に、食感が挙げられています。

また、成分リストが短く加工要素の少ないクリーンラベル製品も、消費者にとって同様に重要です。

結着剤などが不要でクリーンラベルに寄与


NovozymesのVertera ProBiteは、優れた架橋特性で植物性プロテインの潜在能力を引き出し、結着剤や食感改良剤に頼ることなく、植物性代替肉の口当たりや外観を向上させるもの。

本製品は、MTGase(微生物トランスグルタミナーゼ)と呼ばれる酵素をベースにした「加工助剤に近い」もので、その機能性は食品の加工段階で発揮されます。このため、最終製品に含まれる酵素はラベル表示に含める必要がなく、クリーンラベル製品を実現する上でのメリットになると同社は説明しています。

さらに、同製品は液状であるため製造時の原料投入も容易で、安全衛生の向上にも寄与。業務の効率化を図る上でも利点があります。

昨年12月、デンマークのNovozymesとバイオサイエンス製品を手掛けるChr. Hansen Holdingが、2023年第4四半期に合併する計画を発表。フードシステムを変革し、両社の技術を活用したソリューションによって気候変動に左右されない社会を創造することを目指したもので、デンマーク企業同士の合併としては過去最大規模とされています。

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