米Eat Just、味と食感に最大の改良を施した代替卵「JUST Egg」の新バージョンを発表

代替プロテイン界を牽引してきた米国・カリフォルニアのスタートアップ企業Eat Justが、緑豆を原料とする代替卵製品「JUST Egg」の第5弾を発表しました。

緑豆タンパク質の製造工程を改良


米国のナショナル・エッグ・デー(6月3日)に合わせて発表された5年で5度目のバージョンアップとなる新たな「JUST Egg」は、柔らかくクリーミーなテクスチャーが際立つ、よりニュートラルな色味とすっきりした風味が特徴。

2019年の発売以来、味、食感、機能性において、同ブランドにとって「最大の飛躍」とされており、共同創業者でCEOのJosh Tetrickも「これまで作った中で最高」と評しています。

前回からの変更点は、原料に関するものでは一切なく、ベースとなる緑豆タンパク質の製造がすべて。ミネソタ州に構える緑豆タンパク質の加工工場でいくつかの工程変更を試した結果、同社は最終製品の仕上がりにプラスの影響をもたらす、より合理的な工程を発見しました。

これにより優れた結着性と通気性を実現し、パンやクッキー、パンケーキ、マフィンなどベーキング用途での機能性も向上させます。

Eat Justは、Whole Foods Market、Sprouts Farmers Market、Walmart、Target、Krogerなど全米の48,000の小売店で「JUST Egg v5」の展開を開始。そのほか、米国とカナダの3,300の外食店舗でも販売されています。

成長途上の代替卵市場


「JUST Egg」は、植物性代替卵市場における売り上げの99%を占めており、Eat Justは、動物性、植物性にかかわらず全国で最も急成長しているブランドの一つとなっています。

現在までに、5億個の鶏卵に相当する量を販売しており、それに伴うCO₂排出削減量は87,000トン。約700億リットルの水を節約し、鶏の餌となる大豆やトウモロコシの生産に使われる耕作地面積も約100平方キロメートルの削減につながっていると試算しています。

植物性代替卵市場における昨年の売上は、前年比5%減の4,300万ドル(約66億9,000万円)。米国で植物性代替卵を購入する家庭はわずか1%に過ぎず、消費者ニーズを満たすために革新を続けることが必要といえるでしょう。

Eat Justは、2016年に子会社としてGOOD Meatを立ち上げ、培養肉開発に本格参入。先月、シンガポールのHuber’s Butcheryで世界初となる培養肉(培養細胞を3%含んだハイブリッド製品)の小売り販売を開始しましたが、現在は利益の99.9%を「JUST Egg」から得ている状況。

全社的な黒字化という目標に向け、さらなる販売強化が求められます。

参考記事:
Eat Just Reformulates Vegan Just Egg with ‘Biggest’ Improvement in Taste & Texture Since Launch
In Five Years, Plant-Based Pioneer Just Egg Has Sold Half a Billion Worth of Eggs
Eat Just’s Josh Tetrick On the Company’s Future: ‘Really Hard is Different Than Impossible’
JUST Egg Introduces New Formula with Improved Flavor and Texture

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