ベルギー企業のMAASHがMETEX Nøøvistaを買収、フランス初のマイコプロテイン工場立ち上げへ
ベルギーのフードテック企業MAASHが、発酵技術により各種原料を開発するフランスのMETEX Nøøvistaを買収し、フランス初のマイコプロテイン工場を立ち上げる計画を発表しました。
年産1万トンのマイコプロテイン工場に改修
METEX Groupの子会社であるMETEX Nøøvistaは、発酵由来の機能性原料を専門としていた企業。フランス北東部、グラン・テスト地域圏のサン=タヴォル(Saint-Avold)に工場を有しています。
MAASHはこの工場を急ぎ改修し、年間1万トンの生産能力を持つマイコプロテイン工場の設立計画を発表。
将来的には2本の生産ライン増設で年間3万トンまで引き上げ、マイコプロテイン分野における欧州のリーダー企業としての地位を確立することを目指しています。
この買収・拡大計画に対しては、フランスの公的機関Business France、Invest Eastern France、グラン・テスト地域圏なども支援を実施。
Saint-Avold Synergie Urban Community代表のSalvatore Coscarellaは、「MAASHの工場設立は、環境負荷の低減と脱炭素を目指す戦略的方向性を強化するものだ。プロジェクトの成長を支援するため、今後も同社のニーズに応えていきたい」とコメントするなど、地域からも歓迎の声が聞かれています。
資源効率は牛肉生産の20倍
2021年にベルギーの首都ブリュッセルで設立されたMAASHは、液中発酵の専門技術を開発し、主力製品であるマイコプロテイン製品「LoCylia」を生産。
LoCyliaは9種類の必須アミノ酸をすべて含み、繊維の含有量も豊富で消化性に優れているのが特徴。「植物や昆虫のタンパク質よりも栄養的に優れた、最先端の代替品」と説明されています。
主要なアレルゲンとなる乳製品やグルテン、大豆、ナッツを含まず、食品やペットフード、水産飼料としても最適。
MAASHが用いる糸状菌株はEUで食用として認可されているもののため、市販前の認可に縛られない点も魅力です。
持続可能性に関して、同社のバイオマス発酵技術は、従来型の牛肉生産に比べて水使用量を90%、土地利用を99%、温室効果ガス排出を95%削減できるとのこと。総じて、牛肉よりも資源効率が20倍高いと謳われています。
参考記事:
MAASH ウェブサイト
MAASH to Launch First Mycoprotein Factory in France Following Metex NOOVISTA Acquisition
New player in Eastern France: Belgian Foodtech company MAASH has acquired METEX NØØVISTA! – Invest Eastern France
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